なんとか伝統つなぎたい… 神社で秋に「こども歌舞伎」を上演へ 城山西小学校では保存会の協力により、平成元年からこの「寿式三番叟」を授業に取り入れ、「こども歌舞伎」として、秋に発表会を行って来ました。 毎年、発表会の日には学校の周辺にのぼりが立ち、体育館に多くの観客がつめかけ、"見得"の瞬間には客席から一斉におひねりが。 過疎の進む小さな集落が、この日ばかりはかつての二川歌舞伎もかくや、という盛り上がりを見せて来ました。 子供たちは小学校卒業後も、城山神社で開催される「大人版」の歌舞伎発表会を支えて来ました。 しかし休校により、こうした流れも一旦途切れることになります。「頭抱えてるとこですわ(保存会の浦西幸良さん)」 保存会ではこの秋、城山神社にて「こども歌舞伎」を上演しようと活動を始めているとのことです。 「例年は主要な配役は上級生が演じますが、休校と言うことで、昨年度は生徒を3つのグループに分け、全員が配役をこなせるよう指導して来ました。昨年度いた子どもたちは、演技はひと通り身に付いています(浦西さん)」 5年生以下の子供達はこれから、10kmほど離れた八幡小学校へスクールバスで通うことになります。 「別の学校で(歌舞伎を)続けるとなると、その学校の許可が必要になります(同)」 戦争で一旦途絶えながらも復活し、ユニークな形で受け継がれて来た二川歌舞伎。 継承していけるかどうか、地域の人たちの模索が続いていくことになりそうです。 *清水町誌「二川歌舞伎芝居の演出と外題」 (1) (2)
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