有田郡市では、お産ができる病院は有田川町の民間クリニック1か所だけになっていました。 しかし今年4月、ようやく新しい産科医が赴任し、再びお産ができるように。 全国的に産科医が不足する中、赴任された黒瀬医師にお話を伺いました。 前の職場も「お産ができない病院」 黒瀬さんは香川県出身の64歳。 新潟大学医学部卒業後、当初は研究畑を歩み、'96年には子宮筋腫の研究で学会の賞である「八木賞」を受賞されています。 後に臨床に進み、香川県立がん検診センター、香川医科大学などを経て、'07に滋賀県高島市の高島総合病院に赴任されました。 当時の高島総合病院は最近までの有田市立病院同様、医師不足によりお産ができない状態で、市民から「お産を再開させてほしい」との要望が強かったそうです。 「通常、大学等では病院でお産をするには産科医が3人必要とされているんです。 私はもともと研究職だったこともあり、大学の縛りを受けない立場でしたので、自由に行動することができました(黒瀬さん、以下カッコ内同じ)」 「お産を再開させる」そういう仕事に携われるのは生き甲斐
黒瀬さんの赴任により、再びお産ができるようになった高島総合病院。 しかし今年、再び『お産ができなくなっている病院』有田市立病院へ赴任されました。 「医者にとっては『必要とされている』と言うのがとっても大事な動機、モチベーション。ここでお産ができない、できるようにしてあげれば、必要な人間になる。そういう仕事に携われれば、生き甲斐になる」 4月の赴任後、早速お産を再開。5月には再開後第一号となる赤ちゃんも産まれました。 現在、産婦人科は黒瀬さんと非常勤の医師2名。黒瀬さんは、病院から5分ほどの所にお住まいだそうです。 「急変に対応する必要がありますので、職住接近です。高島でも病院のすぐ近くに住んでいました。私は、それは当たり前の事だと思っています」 (1) (2)
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