谷崎潤一郎が名作『痴人の愛』を執筆した家を移築した、有田川町の「ナオミの家」。 所有者の死去に伴い土地が売却されることになり、関係者が移転先を探しているものの難航しており、2年近く経った今も決まらないままです。 「ナオミの家」はもともと兵庫県にあったものがとり壊されることになり、'15年に有田川町出身の方が同町に移築しました。 しかし移転の翌年、所有者の方が死去。 以来、文化的価値のある建物を残そうと関係者が移転先を探しています。 「まだ決まっていませんが、努力は続けます(関係者)」 「ナオミの家」は大正12年、関東大震災から逃がれて来た谷崎潤一郎が関西で初めて住んだ家。 谷崎はここで名作『痴人の愛』を執筆し、作中にはこの家がモデルと思しき描写もあります。 家は谷崎が退去した後も住居として使われていましたが、移築に際しては、谷崎が住んでいた当時の姿に可能な限り復元されています。 有田川町へ移築後は週末には見学会が開かれるなど、一般公開も実施されていました。 参考文献=たつみ都志著「ほろ酔い文学談義 谷崎潤一郎〜その棲み家と女〜」'16年 幻冬舎 前の記事 [3]和歌山市にシェアサイクル
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