Arikaina 2019/3 巨大風力発電所 事業の中止を上申へ[2]

資源があっても、望まれないのであれば

 中には感情をむき出しにする人もいました。

 「紀美野町では反対している。(地主の)反対があれば、地質調査もできない。今、反対を受けて立ち入り調査もできていない状態では、撤回するのが一番。影響調査もできないのに、それをズルズルと伸ばしている。こんな会社知らん!」

 「我々は、不信感募るばっかり。この問題で、何十人、何百人の人が労力使ってると思ってるんですが。あなた達は給料もらってますが、我々は忙しい中、これに対応しているんですよ。それをまだ調査だの何だのって、あと何年続ける気なんですか」

 相次ぐ厳しい声に対し、日本風力の担当者は

「皆さんが反対なのであれば、我々は計画を進めることは一切ございません。説明会で、反対意見が出ることも承知しております。であるならば、これが我々の潮時と考えていると、経営陣に伝えます」と答えていました。

説明会後の本紙の取材に対しても、

「私は個人的には、この地域では中止されるべきであると思っています。風力にしろ太陽光にしろ、例えば候補が300件あるとしますと、風があるかないかで100件ぐらいになります。その中で地元の合意を得られるのは20件、30件です。

風力という資源があっても、望まれないのであれば、それは地域の皆さんのご判断です」と話していました。

 計画は環境への影響を調査するアセスメントの手続きが進められていますが、環境省によると現在進めている事業を中止するのであれば、環境影響評価法により、その旨を公告しなければならないとなっています(*1)。

(*1)環境影響評価法第三十条
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Arikaina
2019/3号
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