Arikaina 2020/6 和歌山市役所「行政甘く見るなよ」
非行ではないそうです
「行政甘く見るなよ」和歌山市役所の職員が本紙にメッセージ→謝罪

 4月、和歌山市の職員から本紙にあてて「行政甘く見るなよ」など、暴言ともとれるようなSMS(ショートメッセージ)が多数送信されてきました。

後日、和歌山市役所は本紙に謝罪したものの、職員への処分は行わないとのことです。


本紙のスマホあてに送られてきたメッセージの一部

「なんやったら和歌山城に来いや」
「いつでもかかってこい」


 メッセージを送信したのは、和歌山市の和歌山城整備企画課の職員です。

メッセージの内容は「行政甘く見るなよ」のほか、「和歌山整備企画課の立場?ッて、あるでしょ?」「ナンボでもかかってこんかい」「なんやったら和歌山城に来いや」「いつでもかかってこい」など脅迫めいたものや、

「アリ買いな↓買わへんっちゅーに」など本紙を侮辱するもの、さらに性的な嫌がらせのようなものなど、4月3日〜翌4日にかけて、49通にも及びました。

「全肉祭」取材後にメッセージを連投
和歌山市長、コメントを拒否


 本紙は4月号で、和歌山城で開催されたイベント「全肉祭」について記事を掲載。

県内でも新型コロナウイルスの感染が広がる中、なぜ和歌山城の使用許可を出したのかを和歌山市に尋ねましたが、その時対応したのがメッセージを送信した職員でした。

メッセージの中には、全肉祭の主催者(Gi-FACTORY)と、本紙との電話のやりとりを知らなければ書けないようなものも含まれていました。


 後日、本紙から和歌山市役所にメッセージのことをメールしたところ、同課は当該職員に事実を確認。

本人が送ったメッセージであることを認め、謝罪しました。

しかし当該職員に対して、特に処分は行わないとのことです。

 本紙では4月の取材時点から和歌山市の尾花市長に対し、和歌山城の使用許可を出したことについてコメントを求めていました(4月号の記事でもお伝えしましたが、尾花市長は「全肉祭」の開催に際し祝電も送っています)。

今回、メッセージのことについて問い合わせた際にあらためて市長のコメントを求めましたが、市役所からは「対応できない」との回答でした。

「深い理由はなく、物事すべてに市長コメントが付加されるわけではありません(同整備企画課)」

 地方公務員法では、職員が「全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあつた場合」は「懲戒処分として戒告、減給、停職又は免職の処分をすることができる。」と定めています(*1)。

 「行政甘く見るなよ」「いつでもかかってこい」和歌山市役所では、こういった発言は「全体の奉仕者たるにふさわしくない」とは、考えられていないようです。

*1 地方公務員法第二十九条
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