7月1日、有田川町で事業者による説明会が開催されましたが、会場からは事業を不安視する声が相次ぎました。
計画されているのは、東京の電源開発(株)と住友林業(株)による「(仮称)紀中ウインドファーム」。 白馬山脈に最大出力4300kWの風車を最大で20基配置するという、大型の風力発電所計画です。 説明会は、有田川町の金屋文化保健センターで開催されました。 ソーシャルディスタンスを確保するため、会場では座席間に間隔がとられましたが、ほぼ満席となる約50名が参加。 予定より少し遅れて、18時40分ごろからスタートしました。 「写真・ビデオ撮影はご遠慮ください」 「録音・写真撮影させていただきます」 説明会では冒頭、担当者から来場者に「本日は、写真およびビデオ撮影はご遠慮いただきたいと思います」と説明がありました。 ところがそれに続いて、「ご意見の確認のために、録音・写真撮影させていただきます」と発言したところで会場が紛糾。 「あんたたちはやってもええけど、こっち側の人はやったらあかんということか」「なんでそういうことになるんよ」「失礼やろ」「説明会必要でないわ」 会場のあちこちから声が上がると、「失礼いたしました。録音と撮影は可能でございます。やっていただいて構いません、はい」とすぐ変更になり、事業者側は、参加者に配布した資料を元に説明をはじめました。 住宅からの距離は「極力」確保する 説明会で事業者が配布した資料によると、風力発電所の計画予定地から2km範囲に171軒の住宅があり、うち0.5〜1km範囲に42軒の住宅が存在するとなっています。 事業者側は別の書類で、「住宅からの隔離を、極力確保する(*1)」としています(太字本紙)。 漁協「風車の工事で影響出ている」 説明会は事業者がひと通り説明した後で、来場者との質疑応答に移りました。 有田川漁協の男性からは「(別の風車の工事で)川に影響が出ている」と発言がありました。 白馬山脈では「(仮称)紀中ウインドファーム」のほかにも3つの風力発電所が計画されており、すでに工事がはじまっているものもあります。 説明会の終了後、同漁協の関係者は、全体が土色に濁っている白馬の川の写真を記者に見せて下さいました。 「(雨が降っていなくても)この状態。工事がはじまってから、ずっとそう」 「(仮称)紀中ウインドファーム」の事業者側は今後現地での調査を進め、再度説明会を開催するとしています。 (*1)(仮称)紀中ウインドファーム事業計画段階環境配慮書 要約書 前の記事 [3]がんばってます!
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