Arikaina 2020/9 全日制高校、15年で2/3
人口減少にともない大幅削減へ
県立の全日制高校 今後15年で2/3に
 8月、県立高校のあり方について県教委が諮問していた「第6期きのくに教育審議会」の答申がまとまりました。

現在29校ある県内の全日制高校を、今後15年で20校程度にするとしています。

 これは昨年10月から県教委が諮問していたもので、審議会は中学や高校の校長・教諭や、PTA関係者らで構成しています。

答申によると、現状では3学級以下になった学校や、かろうじて4学級を保つ学校が全体の3分の1を超えており、15年後には普通科高校は和歌山市で4校、ほかの各地域でそれぞれ1〜2校になると想定しています。

専門科も大きく再編へ

 普通科以外では、和歌山市内には工業高校・商業高校が必要であるとしながらも、ほかの地域では、工業系や商業系は存廃や再編が必要としています。

現在紀北・紀南に1校ずつある農業科についても、卒業後に就農する生徒がほとんどいないとし、全国募集の導入など、大胆な改革が必要としています。

有田・海南・日高は、普通科3校+αに

 答申では地域別の適正規模についてもくわしく触れており、紀中エリア(海草・有田・日高)では、普通科が3校と、専門科を全体で7学級程度としています。

現在、このエリアには全日制普通科は8校(分校含む)で、15年で約1/3に減ることになります。

 またこのエリアには分校や定時制が多いものの、「地元中学校出身生徒や勤労青少年などがほぼ皆無で、本来の使命から大きく乖離している例もみられる」とし、「生徒にとって本当に必要な学習環境を整備していくべきである」としています。

ただへき地における通学では、市町村と連携した通学バスや寮の整備といった、十分な投資がなされることを期待するとしています。

年度内には正式な案を策定

 県教委によると、今回の答申をもとに年末か年明けには県立高校のあり方に関する案を出し、その案に対してパブリックコメントを募集。

来年3月までには、正式な案を策定したいとしています。

きのくに教育審議会ホームページ(答申はこちらからダウンロードできます)
和歌山県トップページ(www.pref.wakayama.lg.jp)から、下の方の「県教育委員会」→「組織から探す」の「総務課」→「きのくに教育審議会」をクリック
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