「稲むらの火」の故事の舞台としても知られる広八幡神社(広川町)に、鎌倉時代からのものとみられる『法華経』があることが分かりました。 これは昨年、県立博物館が湯浅町・広川町で災害に関する遺産の調査を行った際に確認されたものです。 同神社の佐々木宮司によると、宮司もその存在を知らなかったとか。 『法華経』は全30巻のうち26巻が残り、古い巻は鎌倉時代、新しい巻でも江戸時代のものとみられています。 紺色の紙に金銀で文字や絵が描かれた、大変豪華なつくりのものです。 『法華経』はお釈迦さまの晩年の教えをまとめたものとされ、仏教でももっとも重視される経典のひとつ。 同博物館によるとその重要性から、寺院だけでなく神社にも広く奉納が行われたとみられるとのことです。 同神社ではこの『法華経』を、文化財指定に申請したいと考えているとのこと。 なお同博物館では調査の成果を「先人たちが残してくれた『災害の記憶』を未来に伝えるVI」という冊子にしてホームページで公開中。 『法華経』のほか、災害時に避難する際の心得を記した深専寺(湯浅町)の「大地震津波心得の記」の碑、広川町の人が記した安政南海地震の記録「安政聞録」、「稲むらの火」と耐久高校の歴史などを紹介しています。 冊子は広川・湯浅両町で配布されるほか、同博物館でも無料で配布されています。 県立博物館トップページ(www.hakubutu.wakayama-c.ed.jp)から、中段の「その他のご案内」下の「■小冊子『「先人たちが残してくれた「災害の記憶」を未来に伝えるVI』をクリック
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