Arikaina 2022/6 有田川町の民話を絵本に

有田川町の民話を絵本に シリーズ2作目「ふる里の泉②」

「ふる里の泉②」より(Bird tenjinmaeにて撮影)

 有田川町・金屋中学校近くのカフェ「Bird tenjinmae」のオーナーや常連さんを中心にしたグループが、有田川町の民話を絵本にする活動を続けています。2年前に1作目を刊行し、このほど2作目が完成しました。100部作成したものの、すぐに売り切れてしまったという人気ぶりです。

 製作しているのは「Yai Teki Ura(やいてきうら)の会」。それぞれ、地域の言葉で「やい(おーい)」「てき(あなた)」「うら(わたし)」の意味とのことです。

 絵本づくりのきっかけとなったのは、地元の記者の方が聞きとりにより集めた地域の民話・言い伝えをまとめた1冊の本。「Bird tenjinmae」の常連さんたちの間でこの本のことが話題となり、みんなで本に登場する場所をたずねる遠足をしたりするように。そのうち、「もっと多くの人に地元の民話を知ってもらおう」と、絵本化の企画がもちあがったとのことです。

 絵本づくりにはプロのデザイナーさんから学生さんまで、さまざまな方が参加。基本的に1人もしくは1組で1つの民話を担当し、担当される方により水彩画や切り絵・押し花など、バラエティゆたかな技法で描かれています。

掲載する民話は、絵を描く方が関心を持ったものが選ばれているとのこと。絵本1冊につき11話が収録されており、2作目では八幡のお城にいた美しいお姫さまの悲恋物語「入水(じゅすい)の美女」や、長谷川に伝わる亡くなった母を想う兄弟の物語「二郎四郎火」などが掲載されています。

 2作目は100部を作成したものの、「すぐに売り切れました(Bird tenjinmaeのオーナー)」とのこと。5月に再度印刷して販売を再開していますが、再度売り切れた場合には、さらに印刷する予定とのことです。絵本は「Bird tenjinmae」での販売のほか、町内の公民館や地域交流センター・ALECなどに設置されています。

 同会によると絵本の刊行をきっかけに、日高で同様の活動をしている方から連絡があり、交流がはじまっているとのこと。元となった本の中にはまだまだたくさんの民話や言い伝えが掲載されており、同会では今後も絵本の刊行を続け、有田川町だけでなく有田市や湯浅町・広川町の民話も取り上げていきたいと話しています。

※絵本「ふる里の泉②」は、カフェ「Bird tenjinmae(金屋中学校南隣)」にて、ひと口(1冊)1000円にて販売中です。
絵本の販売&問い合わせ=Bird tenjinmae(金屋中学校南隣)
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TEL.090・3287・5591


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