Arikaina 2022/6 リサイクル率、6年連続ワースト
さすがに1位長過ぎんちゃうかえ

ごみのリサイクル率 和歌山県、6年連続で全国ワースト1に


 環境省は3月末、毎年発表しているごみ処理に関する統計データを発表。和歌山県はごみのリサイクル率で全国ワースト1となりました。和歌山県のワースト1は、これで6年連続です。


ごみのリサイクル率R ※1
和歌山県
(全国での順位)
全国平均
'20年 13.2%
(47位)
20.0%
'19年 12.2%
(47位)
19.6%
'18年 12.1%
(47位)
19.9%
'17年 12.3%
(47位)
20.2%
'16年 12.5%
(47位)
20.3%
'15年 13.5%
(47位)
20.4%
'14年 13.4%
(46位)
20.6%

 環境省が3月末に発表したのは、'20年度分の全国のごみ処理に関するデータ。和歌山県のリサイクル率(リサイクル率R)は13・2%で、もっともリサイクル率の高かった山口県(33・0%)と比べて20%近く低く、全国ワースト1に。全国平均は20・0%でした。

 和歌山県がリサイクル率でワースト1になるのは、これで6年連続。ずっと12〜13%ほどの数字で推移しており、上昇傾向が見られない状態です。

 県内のリサイクル率が低い理由について、県の環境政策局では「よく分からないところがある」と話しています。「目立ったところでは、紙の資源化量(リサイクルされている量)がかなり低くなっています。またごみを焼却した灰をコンクリートの原料にしたりする工場がなく、そこのリサイクル率が低くなっているのもあります。ただ焼却灰は全体に占めるウエイトはそこまで大きいものではなく、ほかの都道府県と比べてなぜ低いのか、調査しています(同局)」

有田・海南では、湯浅町と広川町が優秀な結果に
プラスチックのリサイクルが貢献か

有田・海南地方のリサイクル率※2
紀美野町 海南市 有田市
'20年 7.5% 14.2% 13.7%
'19年 7.4% 13.7% 13.9%
'18年 7.6% 13.3% 13.8%
'17年 8.2% 13.7% 12.8%
'16年 10.2% 14.5% 15.1%
'15年 16.5% 15.2% 15.5%
'14年 17.3% 15.1% 15.5%
湯浅町 広川町 有田川町
'20年 27.6% 30.3% 15.9%
'19年 28.0% 31.3% 13.4%
'18年 29.2% 30.8% 14.4%
'17年 29.3% 29.6% 14.6%
'16年 33.9% 30.3% 15.6%
'15年 31.1% 31.1% 16.1%
'14年 27.9% 28.6% 15.8%

 市町村別に見ると有田・海南地方では湯浅町と広川町のリサイクル率が高く、ほかの市・町の倍近い高さになっています。湯浅町の環境係によると、同町と広川町は共同でプラスチックのリサイクル処理を行っており、それがリサイクル率の高さにつながっているのではないかとのこと。「分別されたプラスチックごみを焼却や埋め立てではなく、処理をしてリサイクルに回しています(同係)」。

逆に低い方では紀美野町がかなり低くなっており、'16年以降は湯浅町・広川町と比べると3分の1ほどになっています。

不要なものを購入しない、修理して長く使う…
家庭から出るごみ、あと3年で20%削減を目標に

 県では1月に、「第5次 和歌山県廃棄物処理計画案(以下計画案)」を公表。前回の第4次計画の策定時('16年)と比較して、一般廃棄物(家庭などから出るごみ)・産業廃棄物(工場などから出るごみ)のどちらも排出量の削減目標は達成しているものの、再生利用率の目標が達成できておらず、特に一般廃棄物の再生利用率が低い水準に留まっているとしています。

有田・海南地方1人1日当たりの生活系ごみ排出量('19年度実績)※3
紀美野町 559g
海南市 729g
有田市 887g
湯浅町 721g
広川町 619g
有田川町 554g
参考:和歌山市 663g

 生活系ごみの排出量をみると、県内の1人1日当たりの生活系ごみの排出量は601グラム。全国平均が509グラムとなっており、1人あたりのごみの排出量も全国平均より20%ほど高くなっています。市町村別に見ると、有田・海南地方では海南市・有田市・湯浅町が非常に多くなっています。

 計画案の中では、ごみを減らしたりリサイクル率を上げていくための対策として、次のようなことを県民に求めていくとしています。

・不要なものを購入しない

・マイボトルやマイバッグの持参

・製品を修理などにより長く使う

・製品の使用を終えたときには、新たな使用者に譲る

・購入してすぐに食べる場合は、販売期限の迫った商品を積極的に選ぶ

・廃棄物の処理やリサイクルには処理費用が発生することを理解し、その費用負担に協力する

 また市町村に関しても、家電リサイクル法で対象外になっている一般廃棄物を回収する市町村を増やす、といった目標を掲げています。計画案では1人1日当たりの家庭系ごみ排出量を、'19年の601グラムから'25年に504グラムへと、あと3年で約20%削減することを目標としています。

※1・※2とも、環境省「一般廃棄物処理実態調査結果(www.env.go.jp/recycle/waste_tech/ippan/stats.html)」より作成
※3 環境省「一般廃棄物処理実態調査結果 令和元年度調査結果 市町村集計結果(ごみ処理状況)」(www.env.go.jp/recycle/waste_tech/ippan/r1/data/shori/total/01.xlsx)より作成
参考=和歌山県「第5次和歌山県廃棄物処理計画案」(www.pref.
wakayama.lg.jp/prefg/031800/d00209417_d/fil/dai5jikeikaku_an.pdf)


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