Arikaina 2022/6 3回目ほぼ終了、4回目接種券を発送開始
やっぱりワクチンが進むと感染も減る?

コロナワクチン 3回目はほぼ終了へ 4回目の接種券を発送開始


 3回目接種が進むコロナワクチン。有田・海南でも、多くの市・町で接種率が70%前後に到達しました。一方、早くも4回目の接種の準備も進んでいます。
※記事の内容は6月3日時点のものです。


有田・海南地方 3回目の接種率と、4回目の基礎疾患申告など問い合わせ先
紀美野町
73.7%(5/11時点)
コロナワクチン対策室
TEL.0120-65-5670
海南市
69.4%(5/29時点)
ワクチン接種班
TEL.073-483-8441
有田市
77.1%(5/29時点)
※有田市は2回目接種者に対する割合

健康推進課(ワクチン接種担当)
TEL.0737-82-5360
湯浅町
63.2%(5/29時点)
コロナワクチン相談窓口
TEL.0737-22-3830
広川町
68.8%(5/29時点)
コールセンター
TEL.0737-65-0567
有田川町
65.5%(5/29時点)
健康推進課
TEL.0737-52-2111(代)

 3回目の接種は12月からスタート。2〜3月には接種対象となる方も増え、有田・海南でも、5月末にはどこの市・町でも接種率は70%前後にまで到達しました。2回接種した方に対してだけの割合で見ると、有田市のようにすでに8割に迫っているところもあります。県のワクチン接種対策推進チームによると、3回目分のワクチンはすでに5月中に県内の各市町村に配送済みとのことです。

ノババックス社のワクチン
市・町により対応分かれる

 4月にはノババックス社のワクチンが新たに承認され、3回目の接種で使えるようになりました。同社のワクチンはこれまで使われてきたファイザー社やモデルナ社などのmRNAワクチンとはことなり、「組み換えタンパクワクチン」という古くからある製法で作られているワクチンです。ファイザー社やモデルナ社のワクチンにアレルギーがある人も、接種できることが期待されています。

 県内では医大病院で接種できるようになるほか、有田・海南では有田市・湯浅町・広川町・有田川町でノババックス社のワクチンを接種できるようになります。ただし医大病院では、接種できるのは1・2回目をアストラゼネカ社のワクチンで接種した方か、もしくはファイザー社・モデルナ社のワクチンにアレルギーのある方。

県の接種対策推進チームによると当初は県内に配分されたワクチンがわずか70回分と極端に少なく、こういう条件にしたとのこと。その後国が希望をつのり、各市町村にも配布されたとのことです。

 一方、有田市や湯浅町ではワクチンによる制約はなく、1・2回目にファイザー社やモデルナ社のワクチンを接種した方も接種することができます。ただし、接種できる医療機関はかなり限定される見込みです。

 紀美野町では今のところノババックス社のワクチンをあつかう予定はなく、海南市でも今のところ「(あつかうかどうか)検討中です。接種を希望する方には、医大病院の会場をご案内することになると思います(海南市ワクチン接種班)」としています。なおノババックス社のワクチンは3回目の接種だけでなく、これから1・2回目を接種する方も選ぶことができるようになっています。

4回目の接種券、発送がスタート
基礎疾患のある方は自己申告が必要

有田市ホームページの入力フォーム

 3回目が終了に近付く一方、早くも4回目の接種に向けた準備がスタートしています。4回目で対象となるのは60歳以上の方と、18〜59歳で基礎疾患をお持ちの方や医師が重症化リスクが高いと認める方。基礎疾患には内臓の病気のほか、肥満もふくまれています。

 接種できるのは3回目接種から5か月後となっており、2月に接種した方であれば7月以降に接種できるようになります。有田・海南の市・町でも、6月中には接種券の発送がスタートします。どこの市・町でも、3回接種済の60歳以上の方には接種券が発送されるものの、18〜59歳で基礎疾患のある方は自己申告が必要となっています。

 申告は、海南市では3回接種した18〜59歳の方に申請書を送付し、返信してもらうという形をとっています。また有田市ではホームページに専用のフォームを用意し、こちらに入力することで申し込みが可能。湯浅町や広川町では、申請書をホームページからダウンロードできるようになっています。なおどこの市・町でも基礎疾患を持っていることを申請するさい、診断書などの書類は不要です。

 どの市・町でも3回目の接種が引き続き行われていることもあり、4回目の接種券が届けば、3回目を実施している会場で接種を受けていくことができる見込みです。

4回目の接種 18〜59歳の方で対象となる基礎疾患
厚労省「接種順位の考え方」による基礎疾患の範囲
(www.mhlw.go.jp/content/10900000/000756894.pdf)より作成
慢性の呼吸器の病気
慢性の心臓病(高血圧を含む)
慢性の腎臓病
慢性の肝臓病(肝硬変など)
染色体異常
睡眠時無呼吸症候群
血液の病気(ただし、鉄欠乏性貧血をのぞく)
免疫の機能が低下する病気(治療中の悪性腫瘍をふくむ)
免疫の異常にともなう神経疾患や神経筋疾患
神経疾患や神経筋疾患が原因で身体の機能が衰えた状態(呼吸障害など)
インスリンや飲み薬で治療中の糖尿病またはほかの病気を併発している糖尿病
ステロイドなど、免疫の機能を低下させる治療を受けている
重症心身障害(重度の肢体不自由と重度の知的障害が重複した状態)
重い精神疾患(精神疾患の治療のため入院している、精神障害者保健福祉手帳を所持している、または自立支援医療(精神通院医療)で「重度かつ継続」に該当する場合)や知的障害(療育手帳を所持している場合)
基準(BMI30以上)を満たす肥満の方

BMIの計算方法

体重÷(身長×身長)
体重はキロ、身長はメートルで計算する
例)体重87キロ・身長170cmの場合、87÷(1.7×1.7)で、BMIは30.1

BMI30を超える体重の目安

身長 体重 身長 体重
180cm 98kg 165cm 82kg
175cm 92kg 160cm 77kg
170cm 87kg 155cm 73kg

ワクチンの廃棄、和歌山でも
4月末で約3万回分

 一方、このところ全国的に報道されているコロナワクチンの廃棄。県のワクチン接種対策推進チームによると、県内でも4月末に各市町村に問い合わせをかけており、その時点で約3万回分の廃棄があったとのことです。

 廃棄されたのはすべてモデルナ社のワクチンで、入荷した時点ですでに使用できる期間の短いものがあったことが影響しているとのこと。なお現時点では市町村でワクチンを廃棄しても、県の方に随時報告する仕組みにはなっていないとのことです。

参考=厚生労働省「武田社の新型コロナワクチン(ノババックス)について」(www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_takeda.html)/ 和歌山県「武田社ワクチン(ノババックス)の接種について」(www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/040001/d00210523.html)/ 紀美野町「新型コロナウイルスワクチン接種について」(www.town.kimino.wakayama.jp/covid19/wakuchin/2209.html)/ 海南市「ワクチンの追加接種(4回目接種)について」(www.city.kainan.lg.jp/corona_virus/vaccination/4565.html)/ 海南市「新型コロナウイルスワクチン接種における基礎疾患の定義について」(www.city.kainan.lg.jp/kakubusho/kurashibu/kenkoka/singatakoronauirusu/3347.html)/ 有田市「武田社ワクチン(ノババックス)の接種を希望される方へ」(www.city.arida.lg.jp/kurashi/kenkoiryo/1003981.html)/ 湯浅町「武田社ワクチン(ノババックス)が使用できるようになりました」(www.town.yuasa.wakayama.jp/site/coronavirus/5543.html)/ 湯浅町「新型コロナワクチン接種(4回目接種)」(www.town.yuasa.wakayama.jp/site/coronavirus/5535.html)/ 広川町「新型コロナウイルスワクチン接種について」(www.town.hirogawa.wakayama.jp/juumin/COVID-19_vaccination.html)/ 厚生労働省「新型コロナワクチンQ&A『基礎疾患を有する者』に当てはまることを証明するために、診断書は必要ですか。」(www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0034.html)


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