Arikaina 2025/10 関西のドクターヘリ、順次停止続く[1]
「一体でやる」のが良いのか悪いのか

いつになったら通常運航に?順次運航停止が続く関西のドクターヘリ[1]


 7月から部分的な運航停止が続いている、関西一円のドクターヘリ。関西広域連合(以下広域連合)では当初は9月から安定した運航体制になる予定としていましたが、10月からふたたび部分的な運航停止が続いています。関西一円のドクターヘリはすべて同じ会社が運航しており、和歌山県議会では、同じ会社が運航する危険性について懸念の声も上がっていました。広域連合では、同業他社への働きかけを実施するとしています。
※記事の内容は10月7日時点のものです。


広川町役場前に着陸したドクターヘリ('16年撮影)

県内だけでも年間500件超の出動
12月までヘリごとに順次停止か

 和歌山県は'03年にドクターヘリを導入。県立医大病院が基地病院となっており、同病院のホームページによると、'23年の出動件数は500件を超えています。

 広域連合のホームページによると、現在、和歌山県をふくめ管内で8機のドクターヘリが運航。事業主体は和歌山県と奈良県はそれぞれ県立医大、その他の地域は広域連合と分かれていますが、運航はすべて学校法人ヒラタ学園(以下ヒラタ学園)が行っています。ヒラタ学園のホームページによると、同学園はパイロットを養成する教育事業のほか、航空機の整備やドクターヘリ運航などの業務を行っているとのことです。

 しかし広域連合の発表によると、ヒラタ学園の整備士不足により、7月からヘリごとに運航を順次停止することに。停止している間は、他の地域のヘリが停止しているヘリの地域もカバーするとしています。

 広域連合では当初、9月からは通常の運航になる予定としていました。しかし実際には10月から、ふたたび順次停止しています。同連合によると、ヒラタ学園で整備士の急な退職があったとのことです。広域連合では今のところ12月まで、順次運航停止しながらの運用になると発表しています。


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