Arikaina 2026/8 名南風鼻の売却、ほぼ全域が黒瀬川帯[2]
地質調査しないまま売却?

広川町が進める宿泊施設の誘致 名南風鼻の売却予定地域、ほぼ全域が「黒瀬川帯」[2]


名南風鼻の売却予定地、
ほぼ全域に古い「黒瀬川帯」の岩石

 名南風鼻は、非常に古い岩石が見られる地域としても知られています。九州から四国、紀伊半島へと続く「黒瀬川帯」が分布しており、4億年以上前の岩石を含んでいます。

 広川町も今年3月に国の認定を受けた「歴史的風致維持向上計画(第2期)」で、名南風鼻や鷹島の一部について「県内及び西南日本で最も古い地層・岩石がある」と記載しています。

元高校教諭で、長年紀伊半島の地質を研究している中屋志津男さんによると、名南風鼻は全体に黒瀬川帯の岩石が地表に出ており、これまでも多くの専門家が調査に訪れているとのことです。

 名南風鼻では、約4億3千万年前のサンゴの化石も見つかっています。県立自然博物館のホームページでは近畿地方最古の化石とされ、同博物館では名南風鼻で産出した化石が展示されています。

県立自然博物館で展示されている名南風鼻で産出した化石

「本町では地質調査は実施しておりません」
町の募集要項では、地質のことにふれられず

 鷹島・名南風鼻の一帯は、西有田県立自然公園に指定されています。しかし昨年広川町が実施した公募型プロポーザルの募集要項では「本町では、本物件の土壌汚染調査、埋設物調査、地質調査及びアスベスト調査のいずれも実施しておりません」となっています。募集要項には、町が地質調査を実施していないことが明記されている一方、町以外による地質調査の結果など、地質面についての記載は見当たりません。

 県はすでに同公園の公園計画書の中で、名南風鼻の宿舎事業について「名南風鼻周辺の自然探勝の拠点となる宿舎として整備する」としています。広川町がこれまで議会などで説明してきた内容によると、強羅花壇が計画しているのは、1部屋あたり100平米以上、全客室に海を一望できるテラスを完備するという超高級仕様。現在の計画のままでは、「自然探勝の拠点となる宿舎」は、非常に豪華なものとなる可能性がありそうです。


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