地元業者は否定

「有田みかん産地偽装」
夕刊フジ報道の余波

 1月下旬、「夕刊フジ」紙が有田みかんの産地偽装が行われていると報道し、地元では波紋が広がっています。県では報道を受け調査を行いましたが、地元の業者は軒並み否定。地域で対応を協議しようとする動きも出ています。

 「夕刊フジ」紙は記事の中で、有田郡市の複数の業者が愛媛の温州みかんを「有田みかん」として出荷していると報道。またこうした偽装が以前から行われ、地元では一種の公然の秘密となっているとする関係者の話等を紹介しています。県では報道を受け地元の業者を回り聞き取り調査を行いましたが、偽装を軒並み否定しているとのことです。他の関係者も「昨年、市内で愛媛のトラックがみかんを下ろしているという報告があり調査したが、偽装しているという確証を得られるものではなかった。他には、偽装は噂も聞いたことがない(有田市有田みかん課)」「『有田みかん』は地域団体商標であり、農協では番号を付けて出している。農協で偽装はない。今回の報道で、証明書を出して欲しいという依頼も来ている(JAありだ)」と、偽装について否定的な見方を示しています。

 2月3日現在、県では追加調査の予定はないとしていますが「報道に対し、かなり憤慨している業者もあった(聞き取り調査を行った県食品・生活衛生課)」とのこと。有田の関係者の間では、地域で対応を協議しようという声も。折しも国会では自民党の「動植物検疫及び消費安全に関する小委員会」の議員らがJAS法の改正案を提出しようとしています。「今国会で議員立法できるよう、努力している(小委の委員長を務める衆院議員・宮路和明氏の国会事務所)」成立すれば産地偽装を直接罰することができるようになり、今後の動向が注目されます。


有田・海南のフリーペーパー
Arikaina
2009/2-3号

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