新型コロナウイルスに感染しているかどうかを判断する、今のところ唯一の検査法であり、なにかと議論の的になっているPCR検査。 和歌山県内では2か所で検査していますが、県の施設では、わずか2名で新型コロナウイルスのPCR検査を担当しています。
県内でPCR検査を行っているのは、県の環境衛生研究センターと、和歌山市の衛生研究所の2か所。 基本的には和歌山市内については市の衛生研究所が、和歌山市以外については県のセンターが検査を行っています。 県内ではじめて新型コロナウイルスの感染が確認されたのが、2月13日。 県の環境衛生研究センターによると、当初は1日に20件ほどしかPCR検査を実施できなかったそうです。 「全国的にみても(センターの)規模は小さいです。当初は機械も少なく、試薬も十分にない状態でした(同センター、以下カッコ内同じ)」。 その後、急きょ新しい機械を導入し、検査できる検体の数を増やされたとのことです。 検査はリアルタイムPCRと呼ばれるもので、「警察のDNA鑑定で使われるのと同じもの」とか。 陽性かどうかの判定は機械で行いますが、前処理は手作業で行う必要があるそうです。 「遺伝子を抽出したりといった、機械にかける前の段階です。非常に微量な遺伝子量をみないといけないので、経験や技術が必要です」 同センターの人員は5名で、新型コロナウイルスのPCR検査はわずか2名で担当されているとのこと。 センターでは新型コロナウイルスだけではなく、インフルエンザなど、ほかのウイルスの検査も行っています。 「この検査は、熟練と専門性が必要です。今の(新型コロナウイルスの)担当者には15〜6年やっているベテランもおり、十分な経験と専門性を有しています」 センターには機械が2台あり、それぞれ一度に12検体ずつ検査が可能。両方使えば、合計で1回に24検体。2回で48検体、3回で72検体が検査できるそうです。 1回の検査には6時間ほどかかり、3回検査する場合は「朝7時から夜11時ごろまで」検査されているとか。 なお1人で2検体の場合もあるので、人数になおすともっと少なくなるとのことです。 4月からは、センターに新しい職員も入ってくる予定だそうですが、「すぐ担当、というわけにはいきません。短期で終わることではないので…倒れないように(苦笑)」 感染が確認された日以外は 最近は少ない検査数で推移 2月にはじめて感染が確認されて以降、連日50人前後、多い日では100人以上ものPCR検査を行ってきた和歌山県。 2月24日以降はかなり少なくなり、1日あたり数人〜20人ほどで推移しています。 しかし3月6日(大阪のライブハウス)や3月20日(和歌山市役所)など、県内で新たに感染が確認されると、また1日に100人前後の検査を実施しています。 県の健康推進課によるとPCR検査の依頼数はさほど変化がなく、県内で1日10件程度とのこと。 依頼があったものに関しては「別の検査結果が出たからなど、医師の方から取り下げの依頼があった場合をのぞいては、基本(依頼があったものは)全部検査しています(同課)」 なお3月から新型コロナウイルスのPCR検査は保険が適用されるようになっていますが、検査費用は無料となっています。 参考=和歌山県ホームページ「PCR検査の状況」 pref.wakayama.lg.jp/prefg/000200/covid19.html#01
[2]記事一覧へ [0]トップページへ戻る |