Arikaina 2020/8 日高川町 風力発電に土地提供
「これ以上建てないで」住民から悲痛な声
日高川町 大型風力発電所に土地を提供

 6月号でもお伝えした、有田川町・紀美野町にまたがる白馬山脈で計画されている大型風力発電所。

この計画に、日高川町が町有地を提供する計画であることが分かりました。

賃貸にするとしています。

有田川町の「道の駅 しらまの里」付近からのぞむ白馬山脈

 計画されている風力発電所は、大阪の大和エネルギー(株)による「(仮称)DREAM Wind 和歌山有田川・日高川」。

白馬山脈に、3200kW級の風車を最大11基建設するという大型事業です。

 7月17日、有田川町で開催された事業者による地元住民への説明会。

この中で事業者側は、日高川町から土地の提供を受ける予定であることをあきらかにしました。

後日、本紙の取材に日高川町側もこれを認め、土地の提供について「承諾している」と話しています。

同町の企画政策課によると、土地は白馬山脈の山の上の方の町有地で、売却ではなく賃貸する予定とのことです。

なお有田川町も予定区域に入っていますが、同町の環境衛生課によると区域内に町有地はなく、町として土地を提供する予定は無いとのことです。

なにかあったら、ぜひ役場の方に声をあげてください

 説明会では参加者から、「由良町で風力発電による被害があり、大変なことになっている」と声があがりました。

これに対し事業者側は「ご指摘いただきましたような大変なことが起こっているというのは、ぜひ役場の方に声をあげていただいて、当然我々の方も知ることになりましょうし、環境省の方の耳に入ることにもなりましょうし(中略)改善されると思いますので、ぜひそういうご意見を述べていただきたいと思います」と答えていました。

しかしこの回答に対し、別の参加者からは「窓口は役場でなしに大和エネルギーさんも、住民の声を聞ける窓口を配置すべきだ」との声があがっていました。

 説明会では、複数の参加者から「もうこれ以上、風車を建てないでほしい」という声もあがっていました。

白馬山脈ではこの大和エネルギー(株)による計画のほか、建設中・計画中あわせて4つの大型風力発電所事業が進行しています。
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