大型の風力発電所では実施前にいくつかの図書を公開する手続きを踏みますが、9月、仁坂知事はその図書のひとつに対して意見を公表。 県内の発電における風力発電の割合は、すでに経産省が示す10年後の目標値を上回っていると指摘し、「保安林を壊してまで設置すべきではない」と述べています。 県内の風力の割合、すでに3% 経産省の10年後予想を超過 知事が意見したのは、大阪の(株)大和エネルギーが計画している「(仮称)DREAM Wind 和歌山有田川・日高川」。 白馬山脈に3200kW級の風車を最大11基建設するという大型計画です。 知事は同社が7月に公開した図書(配慮書)に対し、「事業実施想定区域及びその周辺の保安林は(中略)特に必要な森林として指定したものである」とし、 「(経産省が目標にしている)2030年の電源構成において風力の割合が1・7%程度であるのに対し、本県の現状値は約3%(平成30年度実績)であり、既に超えている」と指摘。 続けて、「再生可能エネルギーを推進しないという意味ではなく、当該区域の保安林を壊してまで設置すべきではないという意味である」と述べています。 もう工事はじまる前提? 日高川町は具体的な指摘を列挙 一方、計画の該当地域である日高川町も、図書に対して意見を発表しています。 意見の中では環境への影響についてもふれられてはいるものの、もっとも分量がさかれているのは建設工事に関するものです。 「町道から工事車両等が進入する場合、町道占有許可又は工事施行承認等必要な許可手続きをとること」 「ダンプトラック等工事用車両の通行により、道路の構造物、道路標識、安全対策施設、占有物件等に損傷を与えた場合は、直ちに建設課に連絡を行い、その指示に従うこと」 など、実際に工事がはじまることを前提にしたような具体的な指摘が並んでいます。 日高川町は(株)大和エネルギーに、風力発電所用に町有地を提供することをすでにあきらかにしています。 参考=和歌山県「(仮称)DREAM Wind和歌山有田川・日高川風力発電事業」 https://www.pref.wakayama.lg.jp/ prefg/032000/assess/11dreamwind.html 前の記事 [3]有田川町議員が領収書改ざん
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