有田川町出身の鎌倉時代の僧・明恵上人。京都では高山寺を開き、時の執権・北条泰時も上人に教えを請うたと伝えられている高僧です。若いころは有田の各地で修行し、その修行した地には、今も遺跡やゆかりの寺院などが残されています。 今年は上人の生誕850周年にあたり、これを記念して、明恵上人を題材とした能の演目が有田で上演されます。会場は、上人が修行した地に建てられた湯浅町の施無畏寺(せむいじ)です。 上演される演目は「春日龍神」。修行のため天竺(インド)に行こうとして、奈良の春日明神にそのあいさつをと参拝した明恵上人。すると一人の老人があらわれ、上人に、お釈迦さまがすでにいない今となっては、この春日山や日本の各地こそ仏教の聖地であるとして、天竺に行くのを思い止まるように話します。上人がその言葉に従い天竺行きを思い止まると、老人は、自分は春日明神の使者であると名乗り、辺り一面を金色の世界に変え、お釈迦さまの一生を写し出すとともに、姿を大蛇に変えて上人の前から姿を消したーーという、幻想的なストーリーです。 当日は施無畏寺に特設舞台を設置。舞台前に観客席をもうけるほか、湯浅町役場にも生中継会場をもうけます。 ▽出演=山本章弘、山本麗晃、安田登、ほか ※参加は無料ですが、事前に申し込みが必要です。参加希望の方は下記の電話にて申し込んでください。定員は施無畏寺の会場が100名、湯浅町役場の会場が150名。申し込み時にどちらの会場を希望するかを伝えてください。湯浅町役場で直接申し込むこともできます。申し込み多数の場合は抽選。なお、湯浅町外の方も参加できます。 ▽日時=10月1日(日)15時半〜17時会場=施無畏寺(当日は別の場所に駐車場を用意し、そこから施無畏寺まで送迎します。駐車場の場所は、事前に参加者に連絡します)、もしくは湯浅町役場(42号線オークワユピアから南、かぐのみ苑〜丸新本家を越え、別所北交差点で左折(東へ)し、約500m)(Yahoo!マップで見る) 申し込みと問い合わせ=湯浅町教育委員会 TEL.0737・64・1128 参考=有田川町「明恵上人」(https://www.town.aridagawa.lg.jp/top/kakuka/kanaya/7/2/1/1281.html)/銕仙会 能楽事典「春日龍神」(http://www.tessen.org/dictionary/explain/kasugaryujin)/名古屋春栄会「春日竜神」(http://www.syuneikai.net/kasugaryujin.htm)
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