地域にとって必要とされるお寺に 「寺子屋」とした背景には、お寺の置かれている厳しい状況もあると栗田さんは言います。 「どこのお寺でも、檀家さんは少なくなっていっているはずです。葬儀の簡素化で、お寺にとって大きな収入源である葬儀での収入も減っています」 教育や福祉の分野は、かつてはお寺の仕事だったと言う栗田さん。 「自分の子どもに継がせる、二世三世のお寺ばかりになって私物化が進み、お寺から社会事業が抜けてしまいました。それが寺離れを起こしているのです」 広源寺では今回の寺子屋以外にも、墓石ではなく樹木の下に遺骨を納める「樹木葬」や、お葬式に止まらない「終活」の全面サポート、会費制の相互扶助による仏事・お墓の維持など、近隣のお寺には余り見られないサービスに取り組んで来ました。 「待っているのではなく、皆さんが困っているニーズに応える仕事をしていかなければ。サービスを通じてお寺に来てもらうことを考えんとあかんのです」 江戸時代、お寺の中に設けられ、武士だけでなく一般庶民も読み書き出来るようにした「寺子屋」。 もう一度、地域にとって必要とされる存在へ。 栗田さんと広源寺のチャレンジが続いています。 ※寺子屋(通信制高校)は4月もしくは10月入学。それぞれ2月、8月から受け付けます。授業料は分割払い可。試験は年2回(前期・後期)。体育祭や文化祭などの学校行事も、他の通信制高校との合同で行う予定です。 広源寺 (広川町下津木962・広川ICから42号線を南へ、Y字路の「井関」交差点を左(東)へ。道なりに真っ直ぐ約5km、「ほたるの湯」「広源寺」の看板のある十字路を左折(東へ)、津木中学校〜和歌山社会福祉専門学校を越え、次の三叉路を右折) Yahoo!地図で見る TEL.0737・67・2007
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