Arikaina 2016/5 徳川吉宗と紀州の明君
知られざる紀州の名君にもスポット 特別陳列「徳川吉宗と紀州の明君」

(右上)鳩図/(左上)吉宗直筆の署名と花押/(右下)頼宣時代の父母状/(左下)治貞の功徳を称える「安明遺事」

 今年は徳川吉宗の将軍就任300年。

和歌山市立博物館ではこれを記念し、吉宗をはじめ紀州徳川家の名君にまつわる品を展示する特別陳列を開催中です。

吉宗に関するものでは、'95年に放送された大河ドラマ「八代将軍吉宗」の台本や、吉宗直筆の書状、吉宗が描いたと伝わる鳩の絵「鳩図」、吉宗の死後にその名君ぶりを伝える江戸時代の本などが展示されています。

展示ではこのほか吉宗以外の紀州徳川家の名君として、初代藩主の徳川頼宣と、第九代藩主の徳川治貞を紹介。

どちらも名君の誉れ高く、特に治貞は同時代の上杉鷹山や細川重賢と並ぶ名君と伝えられています。

二人の展示物としては書状や、 「父母へ孝行せよ」「法律を守り、ぜいたくをするな」など、住民に対して守るべき教えを書いて配布した「父母状」、吉宗同様、死後にその功績を称えた江戸時代の書物、紀州藩で活躍した儒学者の文人画などが展示されています。

同博物館の佐藤学芸員は「あまり知られてはいませんが、『父母状』に見られるような厳しさや質素倹約の精神は、吉宗だけでなく他の藩主にも引き継がれていました。

紀州藩は学者を招いたり藩校や講釈場を設けるなど、全国的にも非常に先進的な藩だったと言えます」と話しています。
日時=開催中〜5月29日(日)
開館時間=9時〜17時(入館16時半まで)月曜、祝日の翌日休館
入館料=一般・大学生100円、高校生以下無料
会場と問い合わせ=和歌山市立博物館(南海和歌山市駅から西へすぐ)
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TEL.073・423・0003

※期間中、同博物館ではコーナー展示として「なつかしの市電」を開催中。かつて和歌山〜海南を走っていた市電の写真や時刻表などを展示しています。

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