Arikaina 2019/3 巨大風力発電所 事業の中止を上申へ[1]
「これが潮時と考えている」
紀の川市〜有田川町の巨大風力発電所計画 担当者、事業の中止を上申へ

 紀の川市〜有田川町の広範な範囲に計画されている、巨大風力発電所計画。

しかし予定地では反対運動が高まり、2月、事業者側は各地で説明会を開催したものの、出席した住民からは批判が噴出、時折怒号も飛ぶ展開に。

担当者は「会社に事業の中止を上申する」と発言しました。

発表から1年半、「世界でも最大級」と謳われていた巨大発電所計画は、いよいよ窮地に追い込まれた格好です。

紀美野町・海南市の各所に立つ風力発電反対の看板

 巨大風力発電所を計画しているのは、東京の日本風力エネルギー(株)(以下日本風力)。

おととし9月に計画が発表され、以降日本風力は各地で説明会を開催して来ましたが、健康被害や土砂災害への不安などから、地元では反対の声が強くなっていました。

2月の説明会は13日に紀美野町、14日に海南市下津町、15日に紀の川市で開催され、いずれの会場でも多くの住民が参加しました。

 説明会では日本風力側は資料を配布し、スライドを上映しながら計画について説明しましたが、その途中にも会場から次々と声が上がり、説明もままならない状態でした。

 「地元は反対を表明している。そろそろ中止してもいいのでは」

 「以前聞いたことが、『持ち帰ります』と言って、全く回答がない。現状で、信用を失くしている。その信用を回復しないといけないのに、ほとんど同じ話。これじゃ話にならない」

 「去年の台風で、あちこちの風車が倒れた。原因がはっきりするまで中止してほしい」

 「紀美野町では区長会が決議して、住民の8割以上が反対を表明した。ところが、まだ説明会をやっている。昨年は地元の反対があればやらないと言っていたのに、何回、私たちに反対と表明させればいいんですか」
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