Arikaina 2020/12 続く献血不足
常に「非常に困っています」
続く献血不足…県赤十字血液センター、特に成分献血への協力を呼びかけ

 コロナ禍がはじまって以降、本紙でもたびたびお伝えしている献血の不足。

県赤十字血液センターでは11月にも、全血液型で不足しているとして協力を呼びかけました。

中でも、もっとも献血量がひっ迫しているのが「成分献血」です。

献血中の筆者(上)と、目線からの眺め(右下)。
テーブルと、その上にテレビ(左下)が置かれています。

 同センターによると11月の呼びかけ後、12月初旬にはやや持ち直したとのこと。

コロナ禍がはじまって以降、こうした呼びかけ→その後にやや回復→再度不足し呼びかけ、といった状態が繰り返されています。

特に冬場は、例年、献血量が不足する時期だそうです。

「(寒さで)献血バスまで足を運んでいただける方が少なくなることに加え、医療機関では寒くなることで循環器系の患者さんが増え、需要は多くなるんです(同センター)」

 献血の中でも、特に不足するのが成分献血です。

同センターのホームページでは血液型別に献血状況を公開していますが、成分献血は全血液型がいつも「非常に困っています」状態。

「一番ひっ迫しています(同センター)」。

時間はかかるものの…
採血中はけっこう快適!


献血ルームの入居するビルの看板。奥に見えるのがJR和歌山駅。

 成分献血は血液を採取したあと、必要な成分(血漿や血小板)だけをとり出すという献血です。

とり出された成分は、輸血や、薬をつくるために使われています。

県内ではJR和歌山駅前の献血ルームでのみ、成分献血を実施しています。

 12月初旬、筆者もはじめて成分献血を体験してきました。

血圧などを測定したあと、座席に座って採血します。

ほかの献血とことなる大きな特徴は、結構時間がかかること。

おおよそ40分〜90分ほどかかるそうです。

 ただその間も採血していない方の腕は自由に使うことができ、座席には小さな机や、机の上にはテレビも用意されています。

筆者もスマホを使ってみましたが、SNSやサイトを見ることは十分できました。

ただスマホやタブレットを使うのであれば、スタンドを持参した方がいいかもしれません。

ブックスタンドを持ち込めば、本を読むこともできそうです。

 テレビにはDVDプレイヤーが内蔵されているので、好きなDVDを持ち込んで観ることもできます。

駅のすぐ前にしては思ったよりは静かでしたが(筆者が献血したのは16時ごろ)、テレビやDVD・音楽などを楽しむのであれば、イヤホンを持参した方がいいかもしれません。

 また飲み物も、頼めば職員の方が持ってきてくれます。

献血の前後には、できるだけ水分を補給してほしいとのこと。

ロビーにも無料の飲料自販機が設置されており、自由に飲むことができます。

ただし採血中はトイレには行けません。

筆者の場合、45分ほどで採血が終わりました。

 成分献血からつくられる薬は感染症の治療にも使われており、新型コロナウイルスによる感染症(COVID-19)に対しても、武田薬品工業(株)が、COVID-19から回復した人の血液成分による治療薬の開発を進めています。
▼成分献血
18〜69歳の方が献血できます(血小板の成分献血のみ、女性は54歳までになります)。
▼和歌山献血ルーム
和歌山市美園町5丁目1—2 新橘ビル5F(JR和歌山駅西口すぐ)
Googleマップで見る
受付時間=9時半〜13時&14時〜17時(400ml・200ml献血は17時45分まで)
(金)定休
問い合わせ=
TEL.073・427・2770

※成分献血は予約が必要です。400ml・200ml献血も、可能なかぎりご予約ください。
※近隣のパーキングご利用の際には、駐車券を持参で駐車料無料になります。
※年末年始は12月30日・元旦のみ休業です。

参考=武田薬品工業(株)「CoVIg-19 アライアンス」www.takeda.com/jp/covid-19-information-center/covig-19-plasma-alliance
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2020/12号
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