Arikaina 2022/8 ワクチン接種希望が増加か
秋以降に5回目も?

かつてない勢いで感染が拡大する中…コロナワクチン、接種希望が増加か


 7月に入って、感染が急拡大している新型コロナウイルス。有田・海南のワクチン担当部署では「ワクチンに関する問い合わせが増えている」という声が多く聞かれました。感染が広がる中、あらためてワクチンへの関心も高まっているようです。 ※記事の内容は8月6日時点のものです。


4回目の接種券発送はほぼ終了
3回目の接種にも問い合わせ増加か

 7月から接種対象となる方(3回目の接種から5か月が経過した方)も増え、接種が本格化している4回目のコロナワクチン。有田・海南の市・町でも、接種券は「(対象者の)8割ぐらいは送っている(紀美野町保健福祉課)」「もうほとんど終わっている(湯浅町健康推進課)」など、すでに発送をほぼ終えたという声が多く聞かれました。

現時点では4回目の接種率(60歳以上)はまだ30%以下のところが多いものの、もっとも高かった湯浅町ではすでに45・9%に到達。8月は「予約は8月末まで埋まっていると聞いている。殺到しているのでは(有田市コロナワクチン接種推進室)」との声もあり、かなり接種が進みそうです。

 基本的に60歳以上が対象となる4回目とことなり、幅広い世代が対象となる3回目の接種についても「3回目も増えている(広川町保健福祉班)」「7月20日ぐらいから、3回目がすごく増えている(有田川町健康推進課)」という声も聞かれました。

各市・町のワクチン問い合わせ先
紀美野町
コロナワクチン対策室
TEL.0120-65-5670
海南市
ワクチン接種班
TEL.073-483-8441
有田市
コロナワクチン接種コールセンター
TEL.0737-82-5360
湯浅町
コロナワクチン相談窓口
TEL.0737-22-3830
広川町
コールセンター
TEL.0737-65-0567
有田川町
健康推進課
TEL.0737-52-2111(代)

小児の接種率、相変らず低いものの…少しは増加?

 一方3月からはじまったものの、一向に接種率が伸びていない小児(5〜11歳)のワクチン接種。しかし最近の感染拡大を受け、「ちょくちょく(接種が)増えてきている(海南市ワクチン接種班)」「以前に比べれば増えている。以前は(接種希望が)ほとんど無いような状態が続いていた(広川町保健福祉班)」などと、多少増加傾向が見られるという声もありました。

 今回の取材では、有田・海南の多くの市・町では小児の接種率を出していませんでしたが、接種率を出していた有田川町によると、3〜5月までで接種率は約15%。6月・7月は予約がなかったものの、8月に入って予約が入りはじめ、8月は町内で4回の接種を行う予定とのことです。なお有田郡の3町(湯浅町・広川町・有田川町)は合同で、有田川町内の医療機関で小児の接種を行っています。

1か月の間に、10代以下の5%がコロナに感染

7月 県内の年代別感染状況
10歳未満
確認された感染者数…3258
全人口…66,528
感染者数の割合…4.90%
10代
確認された感染者数…3,930
全人口…78,782
感染者数の割合…4.99%
20代
確認された感染者数…2,429
全人口…71,713
感染者数の割合…3.39%
30代
確認された感染者数…2,949
全人口…88,748
感染者数の割合…3.32%
40代
確認された感染者数…3,281
全人口…121,645
感染者数の割合…2.70%
50代
確認された感染者数…2,154
全人口…121,610
感染者数の割合…1.77%
60代
確認された感染者数…1,375
全人口…126,571
感染者数の割合…1.09%
70代
確認された感染者数…979
全人口…136,315
感染者数の割合…0.72%
80代
確認された感染者数…588
全人口…79,896
感染者数の割合…0.74%
90代
確認された感染者数…270
全人口…22,029
感染者数の割合…1.23%
100歳以上
確認された感染者数…17
全人口…727
感染者数の割合…2.34%

※人口は'20年時点のもの。県調査統計課のデータ(www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/020300/datawakayama_shichoson/index_d/fil/wakayamaken.pdf)より

 7月から急激に拡大した第7波。7月の1か月で、県内では約2万1千人の感染が確認されました。年代別では10代がもっとも多くなっており、次いで40代・10歳未満の順になっています。

'20年時点の全人口を元に計算すると、10歳未満・10代では全体の約5%が感染したことに。20代・30代は3%代、40代以降は2〜0%代となっており、若い年代ほど感染している人の割合が高くなる傾向が出ています。

接種は(今のところ)9月末まで
これから1回目、早めの接種が必要?

 現在実施されているコロナワクチンの接種は、今のところ9月末までとなっています。小児の接種など今から1回目を接種する場合、1回目と2回目の間は3週間あける必要があるため、9月のはじめには1回目の接種を済ませておかないと、2回目の接種が間に合わない可能性が出てきます。

 ただし厚労省は7月22日に発表した自治体向けの文書の中で「実施期間を延長する方向で調整している」としています。同じ文書の中では秋以降に5回目の接種を実施することが考えられるとして、「全ての住民を対象に実施することも想定して準備を進めること」としています。なお5回目では、オミクロン株に対応したワクチンを使用する予定とのことです。

参考=厚労省「オミクロン株に対応した新型コロナワクチンの接種体制確保について」(www.mhlw.go.jp/content/000968004.pdf)


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