オミクロン株対応ワクチン　有田・海南でも、10月には接種開始か

　感染が拡大する中、４回目の接種が進むコロナワクチン。国は新たに、現在流行しているオミクロン株に対応したワクチンの導入を決めました。県内にも９月後半には入荷する見込みで、有田・海南でも、早ければ10月にも接種がはじまる模様です。 ※記事の内容は９月６日時点のものです。

従来ワクチンの４回目はほぼ終了へ

　有田・海南地方の市町に確認したところ、４回目の接種については多くの市町でおおむね70％ほどの接種率に到達(60歳以上)。

「予約は入らなくなってきています(海南市ワクチン接種班)」「すでに(対象となる)３回目を接種した方の８割に到達しており、対象の方自体が減ってきている(湯浅町健康推進課)」と、ほぼ終了に近付いているという声もある一方、

「９月末まで予約がびっしり(有田川町健康推進課)」「(９月５日時点で)予約が千人近く入っています（有田市ワクチン接種推進室）」と、まだこれから接種率が上がっていくという声も聞かれました。

　なお当初はコロナワクチンの接種は９月末までとされていましたが、厚労省は自治体向けの連絡の中で「令和４年度末まで延長の方向で調整」としており、10月以降も１回目から接種できる見込みです。

１・２回目接種済の12歳以上が対象に
これを待ってキャンセルする人も

　一方、オミクロン株に対応したワクチンの準備も着々と進められています。厚労省の資料によると、対象となるのは２回目までの接種をすでに済ませている12歳以上の方。３回目を接種済の方も対象になります。

ただし４回目など、最近接種を受けた方は次の接種まで一定期間間隔を開ける必要がありますが、その間隔の期間については「まだ決まっていません(県ワクチン接種対策推進チーム)」とのことです。

　なお４回目をまだ接種していない方は、希望すればオミクロン株対応ワクチンで接種できるようになります。このためか、有田・海南の市町でも「(オミクロン株対応ワクチンの報道が出てから)４回目接種のキャンセルが相次いでいる(有田川町健康推進課)」といった声も聞かれました。

　厚労省が９月２日に発表した資料によると、９月下旬から10月はじめにかけてオミクロン株対応ワクチン(ファイザー社製)を配送。県内にも、約20万回分のワクチンが入荷する見込みです。県のワクチン接種対策推進チームでは、できるだけ早く市町村別の配分を決めたいとしています。

なおモデルナ社製のオミクロン株対応ワクチンも入荷する見込みですが、ファイザー社に比べるとごくわずかな量になる予定です。

早いところでは10月にも接種開始か
「予約がとりにくいかも」の声も

　有田・海南の市・町でも、早ければ10月には接種がはじまる模様です。「10月に入れば、12歳以上の方を対象に接種券を発送する予定です(海南市ワクチン接種半)」「10月のはじめには接種券を発送し、10月中ごろには予約できるようにする予定です。４回目の接種についても、10月に入ればオミクロン株対応ワクチンの枠をもうけようと準備しています(有田川町健康推進課)」

ただ、「インフルエンザワクチンの接種もはじまるので、並行してやることになる。予約がとりにくくなるのでは(有田川町同課)」といった声も聞かれました。

小児の接種がなかなか進まない中、
乳幼児の接種も開始か

　一方３月からはじまった小児(５歳〜11歳)の接種ですが、「11歳以下の接種率は数％(広川町保健福祉班)」「(接種率は)６％ほどです(有田市ワクチン接種推進室)」と、ほとんど進んでいない状態です。そんな中、厚労省は９月２日付で乳幼児(生後６か月〜４歳)への接種についても準備を進めるよう、自治体に連絡しました。

　それによると、ワクチンはファイザー社のものを使用。開始時期は未定なものの、実施が決まった場合は「速やかに接種を開始できるよう」としています。

参考＝厚労省「オミクロン株に対応した新型コロナワクチンの接種体制確保について(３)」２０２２年９月２日(www.mhlw.go.jp/content/000985238.pdf)／厚労省「ファイザー社の新型コロナワクチン（オリジナル株とオミクロン株（BA.1）の２価ワクチン）の配送等について」２０２２年９月２日(www.mhlw.go.jp/content/000985225.pdf)／厚労省「生後６ヶ月以上４歳以下の者への新型コロナワクチン接種に向けた接種体制の整備について」２０２２年９月２日(www.mhlw.go.jp/content/000985239.pdf)

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