Arikaina 2022/12 ワクチン4回目、なかなか伸びず
年末にかけて混雑しそう?

コロナワクチン4回目 接種率、50%付近からなかなか伸びず


 オミクロン株対応ワクチンの接種が進む、4回目・5回目のコロナワクチン接種。有田・海南地方でも、すでにすべての市・町でBA4/5対応ワクチンに切り替わっています。4回目の接種は先月、人口の半分ほどに到達してからはなかなか伸びない状態に。5回目の接種は12月には接種の対象となる方も増え、接種率も上がっていくと見られています。
※記事の内容は12月3日現在のものです。

4回目接種率
(人口に対する割合)

紀美野町
75.7% (11/25時点)
海南市
49.1% (11/27時点)
有田市
43.4% (11/27時点)
湯浅町
44.1% (11/27時点)
広川町
46% (11/20時点)
有田川町
43.2% (11/27時点)

唯一集団接種を実施している紀美野町、70%を突破

 4回目の接種は当初、主に高齢者を対象にはじまりました。その後は若い世代も対象になりましたが、「はっきりと年代別の数字はとっていないが、予約をみても高齢者が多い(湯浅町健康推進課)」「若い方が進んでいないのは感じる。最近は少し増えてきたが…(広川町保健福祉課)」「年齢が若くなるほど、接種率が悪くなっている(有田川町健康推進課)」など、各市・町の担当者からは、若い世代の接種が進んでいないという声が多く聞かれました。

 それでも4回目の接種率は、10月末時点でおおむね50%近くに。ただ、その後は全体的に伸び悩んでいます。ただし唯一集団接種を実施している紀美野町では、すでに70%超の接種率に到達。同町では集団接種では、あらかじめ接種日を記載して接種券を発送しているとのことです。

 4回目の接種は9月ごろまでに済ませている方も多く、12月には多くの方が接種間隔(3か月)を迎えて5回目の対象となることから、年末にかけて5回目の接種も進みそうです。

「遅くとも年内には、高齢者施設での接種完了を」国が通知 進捗状況の調査も

 国は10月25日付けで、都道府県や市町村の担当者向けに、高齢者施設等の入居者等で希望する方には、遅くとも年内にオミクロン株対応ワクチンの接種が完了するよう事務連絡を行いました。同時に高齢者施設等での接種の進捗状況について調査し、県がまとめて報告することを求めています。

 これに対し各市・町の担当者からは「12月末にはほぼ終わる(有田川町健康推進課)」「年末年始で終わりそう(湯浅町健康推進課)」「市内に15ある施設のうち、9か所がすでに終了しており、残りも12月半ばまでには終了する予定です(有田市ワクチン接種推進室)」など、遅くとも年始には終わりそうという声が多く聞かれました。

 国では今回の調査の結果については公表する予定としており、また来年1月中旬にも、12月末までの実績について調査するとしています。

乳幼児(6か月〜4歳)も接種可能に しかし期間はごくわずか!?

 また10月末からは、乳幼児(6か月〜4歳)もコロナワクチンを接種できるようになりました。しかし子どもでも5歳以上の場合は成人と同じく最初は2回接種ですが、乳幼児では3回の接種が必要に。さらに1回目と2回目の接種間隔は成人と同じ3週間ですが、2回目と3回目の接種では8週間という長期の接種間隔が必要となっています。

 国では今のところ、コロナワクチン接種の実施期間を来年3月末までとしています。そのため3月末までに3回目の接種を済ませようと思えば、遅くとも1月のはじめまでには1回目の接種を済ませておく必要があります。各市・町でもすでに対象となる乳幼児への接種券の発送をはじめていますが、担当者からは「1月はじめに6か月を迎える子の分までしか送らない(広川町保健福祉課)」「1月はじめに開始する分までしか、接種券は発送しない(湯浅町健康推進課)」と、3月に終了する分までしか接種券は送らないとする声が多く聞かれました。

 はじまったばかりの乳幼児の接種ですが、当面、接種できるのはごく短期間になるとみられ、接種を希望する場合は早めに予約しておいた方がよさそうです。ただし今のところ接種希望は「対象となる子は860人ほどだが、接種希望は20人ほど(有田川町健康推進課)」「きわめて少ない(湯浅町健康推進課)」「対象は600人弱だが、今のところ10人弱(有田市ワクチン接種推進室)」など、非常に少ない数にとどまっているようです。

初回接種も、年内に打たないと…ただし年が明けても接種は可能

 またコロナワクチンをはじめて接種する初回接種(1、2回目の接種)について、国や各市・町では、希望する方は年内に接種するよう呼びかけています。こちらも乳幼児の接種と同様、来年3月までに3回目の接種をするためには、年内に2回目までの接種を済ませておく必要があります。

 各市・町の担当者によると、「思ったより反応がない(有田市ワクチン接種推進室)」「ごくたまに(希望が)あるが、ほぼない状態(有田川町健康推進課)」など、呼びかけてはいるものの希望者はほぼいない、といった声が聞かれました。ただしどの市・町でも、年が明けてからも1・2回目の接種を行うこと自体は可能としています。

参考=厚労省「高齢者施設等におけるオミクロン株に対応した新型コロナワクチンの接種について」(www.mhlw.go.jp/content/001004996.pdf)/厚労省「新型コロナワクチンQ&A『接種券に有効限はありますか。ワクチン接種を一度見送りましたが、後日、接種を受けたいと考えています。』」(www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0059.html)/厚労省「新型コロナワクチンの生後6か月〜4歳の子どもへの接種(乳幼児接種)についてのお知らせ」(www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_for_inf-chd.html)


次の記事
オンライン診療対応医療機関

前の記事
自殺死亡率で全国4位に


←このページのコード

有田・海南のフリーペーパー
Arikaina
2022/12号