Arikaina 2022/12 自殺死亡率で全国4位に
一時は少し減少したものの…

和歌山県、自殺死亡率で全国4位に 県、新たな自殺対策計画を策定へ


 厚労省は10月14日、'22年度版の「自殺対策白書」を公表。和歌山県は昨年の自殺死亡率(10万人あたりの自殺者数)で全国4位となりました。県内は以前から自殺死亡率が高く、県では5か年計画で自殺対策計画を策定していたものの、以前高止まりが続いています。

 白書によると県内の'21年の自殺死亡率は21・3となり、前年から2上昇。青森県(24)・山梨県(23・9)・新潟県(21・5)に続く高さとなっています。全国の自殺者数は前年から若干減少しましたが、県内では前年から19人増加し、195人となっています。

 警視庁の統計によると、県内の自殺死亡率の全国順位は'17年は5位(21・3)・'18年は3位(21・9)と全国上位に。'19年は12位(18・4)・'20年は10位(19・1)とやや下がったものの、昨年、ふたたび順位を大きく上げる結果となりました(カッコ内は自殺死亡率)。県自殺対策推進センターのホームページによると、県内の自殺死亡率は'06年以降、ずっと全国平均を上回る状態が続いているとのことです。

 県では'18年に同センターを設置し、同年、5か年計画で「和歌山県自殺対策計画」を策定しました。今年度('22年度)は、その最終年です。

 計画では今年の自殺死亡率を16・4以下とすることを目標としていましたが、警察庁の速報によると10月末ですでに県内の自殺者数は151人となっており、達成は困難な見通しです。計画ではほかにも、「スクールカウンセラーをすべての学校に設置する」「全市町村に子育て世代包括支援センターを設置する」などを目標としていましたが、同センターによると、これらはすでに達成済みとのこと。ただ、今年の自殺者数が増加した原因については「分からない」としています。

 県自殺対策計画は今年度で終了しますが、新しく5か年の計画を立てるため、現在、計画の見直しが進められているとのこと。年明けにパブリックコメントを実施し、来年4月の策定を目指すとしています。

参考=厚生労働省「令和4年版自殺対策白書」(www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/jisatsuhakusyo2022.html)/警察庁「自殺者数」(www.npa.go.jp/publications/statistics/safetylife/jisatsu.html)/和歌山県自殺対策推進センター(www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/050301/050301/jisatsutaisaku.html)/和歌山県自殺対策計画(概要版)(www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/040400/jisatutaisaku/keikaku_d/fil/gaiyou.pdf)


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