Arikaina 2023/5 竹スピーカー×レコード
竹スピーカー×レコード 県立近代美術館 館長によるレコードコンサート&トーク

アンリ・マティス
《サーカス(『ジャズ』より)》
1947年 ステンシル、紙/和歌山県立近代美術館蔵

晩年、体を悪くしていたマティスは切り絵を主な表現手法として選択。「ジャズ」は切り絵を原画とした版画と文章による版画集で、サーカスや旅行をモチーフに、まるでジャズを思わせるようなリズミカルで即興的な作風が特徴的とされています(文・本紙)。

 和歌山城隣の県立近代美術館では、アナログレコードを竹のスピーカーで聴くというイベントを6月に開催します。これは5月から開催される「美術と音楽の出会い」をテーマとした特集展示と関連して開催されるもの。展示では特に近代以降、レコードのジャケットデザインをはじめ、さまざまな面で影響しあってきた美術と音楽の関係にスポットをあてています。

 イベント当日は、自ら絵も書いていたというシェーンベルクをはじめ、武満徹/ピンク・フロイド/レッド・ツェッペリンなどさまざまなジャンルのレコードをかける予定。同時に、絵画・版画・LPジャケット(横尾忠則、池田満寿夫ほか)、図形楽譜などを紹介する予定です。同美術館の山野館長が解説します。

 レコードをかけるさいには、和歌山市のウメダ電器による竹製の全方位スピーカー「Kaguya」を使用。同社のホームページによると、Kaguyaは「音楽を愛する人の為に、演奏会場の空気感までをも再現するスピーカーとした開発しました」としています。

※演奏予定のレコード
アルノルト・シェーンベルク「弦楽四重奏曲とピアノ曲 (作品番号10、11)」
スクリャービン「プロメテウス」
武満徹「ミニアチュール 第2集」
ほか、ブライアン・イーノ、ピンク・フロイド、レッド・ツェッペリン、フラワー・トラベリン・バンド、ジョルジュ・リゲティなどのレコードを演奏する予定です。 ※レコードは変更になる場合があります。

日時=6月17日(土)14時〜15時半
入場無料(※展示も鑑賞する場合は別途料金が必要です。コンサートのみ参加の場合は無料)
申込不要
定員60名(先着順) 駐車場有(2時間無料) 会場と問い合わせ=県立近代美術館(和歌山城南隣)
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TEL.073・436・8690

参考=群馬県立近代美術館「コレクション展示:マティス『ジャズ』(https://mmag.pref.gunma.jp/exhibition/exhibition-2895)/徳島県立近代美術館「マティス 版画集〈ジャズ〉2.サーカス 学芸員の作品解説」(https://art.bunmori.tokushima.jp/text/yomi/1230592_1.html)/一般社団法人 日本音楽協会「アルノルト・シェーンベルク」(https://classicmusic.tokyo/blog/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%8E%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%99%E3%83%AB%E3%82%AF/)/トリッチ・トラッチ「〜今月の作曲家〜「シェーンベルク」(2022年9月)」(https://www.suac.ac.jp/opera/blog/2022/09/00159/)/県立近代美術館「館長からのメッセージ」(https://www.momaw.jp/message/)/umedastyle(https://www.umedastyle.com/)


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