Arikaina 2023/11 コロナ交付金をTGCに
コロナ対応にファッションショー?

県と和歌山市、コロナ交付金から5000万円を東京ガールズコレクションに支出


 今年2月、和歌山市で開催された「東京ガールズコレクション」。来年2月にも、ふたたび和歌山市で開催されることになりました。県はこのイベントに予算を付け、2500万円を支出すると発表。和歌山市も2500万円を支出するとしており、県と市で、あわせて5000万円が行政から支出されることになります。県と市は、いずれも財源としてコロナの交付金をあてるとしています。

9月4日の記者会見で、TGC開催を発表する和歌山市の尾花市長(同市のYoutubeチャンネルより)

 東京ガールズコレクション(以下「TGC」)は、'05年から年2回開催されているファッションフェスタ。「東京」の名の通り、当初は東京や横浜など関東で開催されていましたが、'10年には沖縄で開催。その後は名古屋や宮崎・福島・北九州など、全国各地で開催されています。和歌山県では、今年2月がはじめての開催でした。

 TGCが開催されるさいには、最近でも'19年には熊本市が1233万円・富山市が3000万円・静岡市が約2600万円など、開催地の自治体がそれぞれ予算を付けています。和歌山市も、2月の開催時には3500万円を支出しました。

 来年2月の開催でも、和歌山市は2500万円を支出すると発表しています。さらに今度は県も予算を付けることを決定し、市と同じく2500万円を支出すると発表。県と市、あわせて5000万円を支出することになります。県・市とも、その財源にはコロナの交付金をあてることになっています。

コロナ支援のお金をTGCに
県内では今も「新しい生活様式」下?

 県と市が財源にするのは、コロナ禍で国が交付した「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金(以下「コロナ交付金」)」。9月25日に開催された県議会の総務委員会で県地域政策課長が、TGCの財源にコロナ交付金をあてると答弁しました。和歌山市も本紙の取材に「(財源は)コロナの交付金(市観光課)」と答えています。

 コロナ交付金は'20年に「感染拡大の影響を受けている地域経済や住民生活を支援し地方創生を図るため(内閣府のホームページより)」としてはじまった交付金制度。使い道については、「コロナ対応のための取組である限り、原則、地方公共団体が自由にお使いいただくことができます(同)」とされています。


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