Arikaina 2024/1 広川町、町有地を無償譲渡
「なんとか人口減少をくいとめないと」一方、知事は…

広川町、移住する新婚家庭向けに町有地を無償で譲渡


岸本知事「人口が減るのはしょうがない」

 厚労省が発表した予測で、'50年には約4割の人口減少と予測された広川町。それでも同町の減少率は、県内の30市町村の中ではほぼ真ん中ぐらいの順位です。有田・海南の市・町では紀美野町が最も減少率が高く、'50年には実に約6割の減少と予測されています。和歌山県全体では現在の7割ほど(約63万200  0人)になると予測されており、減少率は関西で最大、全国でも9番目の高さです。

 岸本知事は昨年11月に発行された県の情報紙「和-nagomi-」の中で、人口減少について若者と話したことを紹介しています。それによると、知事は若者にこう言われたそうです。

「日本全体の人口が減る中で和歌山だけキープするってことはよそから取るってことじゃないですか。よそから取ってまで増やす必要はないですよ」「人口が減ったって、和歌山が好きな人が集まって、わいわいガヤガヤやって楽しけりゃいいじゃないですか」

 知事はこれに「教えられた」として、以下のように述べています。

「今では 減るのはしょうがない と私も言えるようになりました。いまさら 産めよ増やせよ なんていう時代でもないし、人口は自然に減るので、減った人口で何をするか、という方向に発想を転換していかなきゃいけないと思っています」

 人口が急激に減少する中、「このままでは町の存続に関わる」という危機感から、思い切った施策を打ち出した広川町。しかし県知事は、そういう危機感はあまりお持ちではないようです。

参考=広川町議会だより No.44(https://www.town.hirogawa.wakayama.jp/gikai/pdf/gikaidayori_44.pdf)/広川町移住用地の無償譲渡に関する条例(https://www.town.hirogawa.wakayama.jp/reiki/reiki_honbun/k524RG00000613.html)/雄武町「移住者へ無償で土地を差し上げます」/https://www.town.oumu.hokkaido.jp/soshiki/zaimukikakuka/jutaku_teiju/1/iju_house/691.html/豊後高田市「【1月12日まで】無料宅地予約受付中!(真玉住宅団地・都甲住宅団地)」(https://www.city.bungotakada.oita.jp/soshiki/5/1558.html)/国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(令和5(2023)年推計)30.和歌山県」(https://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson23/3kekka/Municipalities/30.xlsx)/国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(令和5(2023)年推計)『Ⅱ.都道府県別にみた推計結果の概要』に掲載された表(https://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson23/2gaiyo_hyo/hyo2.xlsx)/和歌山県総合情報誌「和-nagomi-」52号(https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/000200/nagomi/p52/index.html)

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