Arikaina 2024/6 紀美野町が「大雨災害の記録」を発刊
豪雨から1年
紀美野町が「大雨災害の記録」を発刊

流出した宮前橋(「令和5年6月大雨災害の記録」より)

 昨年6月2日の豪雨から1年。紀美野町では4月、当日の状況や町の対応・被害状況などをまとめた「令和5年6月大雨災害の記録」を発刊しました。同町のホームページで自由に閲覧できるようになっています。

 記録は表紙を入れて全50ページ。各地でどれくらいの雨量があったかにはじまり、当日の警報タイムラインや避難の状況、町の対応などを記載。そして道路の冠水や橋の流出、家屋の倒壊など、町内各地の被害を豊富な写真で紹介しています。

 最後には今回の災害を受けて、「警報が確実な場合は、警報を待たずに避難場所を開設する」「真国川を上流域と下流域に分けて、それぞれの水位で避難情報を発令する」「避難場所の見直し」といった、町の新しい対策について記載しています。

流れた橋、いくつかはかけないままに
インフラ復旧は「まだまだこれから」

 町内では各地で橋も流され、記録にはその模様の写真も収められています。町建設課によると古い橋の中には、現在の基準ではもうかけられない橋もあるとのこと。そうした場所では橋をかけ直さず、近くの橋まで道路を整備し、渡ったところから橋があった場所まで道路を整備することになっているそうです。道路でもがけ崩れなどで未だに通行止めになっているところもあり、1年が経っても復旧は「まだまだこれから」とのことです。

 また紀美野町と同じく大きな被害を受けた海南市でも「時期は未定ですが、同様の冊子を作成してホームページで公開する予定(同市の危機管理課)」とのことです。

▽紀美野町「令和5年6月大雨災害の記録」
公開ページ
https://www.town.kimino.wakayama.jp/sagasu/somuka/anshinanzen/bosaijoho/202306saigai.html


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