Arikaina 2024/8 風車で天然林がピンチ?[3]
|
わざわざ自然の残っているところを開発?
|
自然度の高い天然林がピンチ?広川〜日高地方の巨大風力発電所計画[3]
「未設定・未検討があまりにも多い」
「広大な砂漠に作るわけではない」
審査会では複数の委員が、計画に具体性が欠けていると指摘していました。
「(計画内容の)未設定・未検討があまりにも多い。これから検討ということだが、次の段階で5倍・10倍の内容を盛り込んでいただきたい((一財)和歌山社会経済研究所の谷奈々さん)」
「発電量が多ければ基数が多くなり、自然度の高いところは、全部残すことは無理になってくるかもしれない。その判断をどうするかという、一番基本のところが説明されていない。先に総発電量ありきということになっているのではないか。(中略)広大な砂漠に作るのであれば別だが、地域に作るものである。(中略)少なければ良いということの議論ではない(濱田さん)」
審査会では今回の審査を踏まえ、8月中には審査会意見を作成。審査会意見は、後日県のホームページで公表される見込みです。
※審査会意見は、こちらのページで公表される見込みです。
▽和歌山県「(仮称)新白馬風力発電事業」
www.pref.wakayama.lg.jp/
prefg/032100/assess/d00213347.html
個別に地区単位で説明会
一部の地区に協力金?
同じく審査会用の資料の中では、住民への説明会についても意見が出ていました。「他地区の皆さんには、何度か説明会が実施されていると聞いた。早急に説明と質問に答えていただく場を設けてもらいたい」という意見に対し、JR東日本は個別に地区単位で説明会を開催したと回答。今後も適宜開催し、開催範囲も検討するとしています。
ただJR東日本が3月に発表した資料の中では、「日高町のある地区に協力金を支払うという話を聞くが、そのような話があるのか、あるとすればいくらぐらいなのか」という意見が寄せられており、それに対し事業者側は、明確には回答していませんでした。
▽説明会などの問い合わせ=
JR東日本エネルギー開発(株)
TEL.03・6206・6076
参考=和歌山県「(仮称)新白馬風力発電事業」(https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/032100/assess/d00213347.html)/和歌山県「(仮称)新白馬風力発電事業に係る計画段階配慮書に対する環境の保全の見地からの意見について」(https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/032100/assess/d00213347_d/fil/chijiiken.pdf)/JR東日本「(仮称)新白馬風力発電事業 環境影響評価方法書 説明資料」/和歌山県「(仮称)新白馬風力発電事業」環境影響評価方法書に係る和歌山県環境影響評価審査会(第2回) 第1回審査会(R6.7.3)の質疑等概要と事業者の回答/和歌山県「(仮称)新白馬風力発電事業」環境影響評価方法書に係る和歌山県環境影響評価審査会(第3回) 資料1 第2回審査会(R6.7.24)の質疑等概要と事業者の回答/和歌山県「(仮称)新白馬風力発電事業」環境影響評価方法書に係る和歌山県環境影響評価審査会(第3回) 資料2 第2回審査会(R6.7.24)後の追加質問・意見等と事業者見解/Arikaina 2024/5号「広川町〜日高川町の風車を大拡張 JR東日本が計画、地元から不安の声」(https://arikaina.com/_article/202405/shin-shirama-windmill-1.html)/総務省「静岡県熱海市における土石流被害の状況」(https://www.soumu.go.jp/main_content/000811689.pdf)
次の記事
大人気!ワカヤマソウリュウ特別展
|
←このページのコード
有田・海南のフリーペーパー
Arikaina
2024/8号
|
|