Arikaina 2024/9 「知事へのメール」を廃止[2]
知事に聞いてもらうんも大変そやし、聞いてもろても…

岸本知事、「知事へのメール」を廃止[3]


知事に直接意見を述べられる「タウンミーティング」
ただし参加できるのは、県に選ばれた人だけ

 知事室トップページで「県政ポスト」に代わって追加された「タウンミーティング」。岸本知事になってからはじめられた事業で、知事が県内各地を回り、県民から直接意見を聞くという事業です。ただし参加者は公募されておらず、県の方で選定しています。

 8月19日、海南市ではじめてとなるタウンミーティングが海南サクアスで開かれました。参加した県民は10名で、漁師さんや神社の方、地元JAの方らが参加しました。しかし参加者10名に対し、ミーティング時間は約1時間。会議は参加者が1人ずつ発言する形で進行していきましたが、1人あたりの発言時間は5分ほどしかありませんでした。

8月19日のタウンミーティング。手前が岸本知事

「紀南の方はもっと大変。下津や海南はぜいたく」
「勉強してもしゃあない。AIあんのに」

 タウンミーティングでは参加者がひと通り発言したあと、知事も参加者の発言に対してコメントしていました。

 人口減少や移住・定住に関する発言については、知事は県内ではかつらぎ町や紀美野町・紀の川市が都会に近く移住・定住者に人気があり、下津も将来性があると述べた上で「紀南の方はもっと大変。まだまだ下津や海南はぜいたく。悩み事でいうと」なとど答えていました。

 また、教育問題や子育てしやすい環境を考えてほしいといった発言に対しては、知事はフリースクールやeスポーツに力を入れていこうと考えており、「今勉強してもしゃあない。チャットGPTあんのに(笑)」などとコメント。

 知事は続けて、県内では高校中退率は減少しているが自殺が多いとし、参加者が「2018年は(自殺率が)たぶんトップ」と発言すると、知事は「去年取り返しました」と応じました。すると会場からは笑いが起こり、知事は「なんか知らんけど自殺率が高くて、何とかせないかんのですけど」などと続けていました。

 ミーティングの最後には参加者が並んで記念撮影が行われ、取材に来ていた記者らが「はい、とりまーす」などと声をかけ、撮影していました。

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