Arikaina 2025/3 有田の病院「再編、統合も視野に」
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有田市立病院と済生会有田病院 「病院の再編、統合も視野に」知事が発言
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有田市立病院・新病院の建設現場(3月撮影)
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昨年12月の県議会で、岸本知事は有田市立病院と済生会有田病院について「併存するのは無理」「病院の再編、統合も視野に」などと発言しました。有田市立病院は現在、保田中学校跡地で新病院の建設が進められています。
「二つの病院が併存するのは無理」
昨年12月の県議会一般質問で上山寿示議員(有田市選挙区選出)が、有田市立病院の新病院が完成するのにあわせて「この機を捉えて、地域医療連携推進法人制度を活用するなど、地域の病院の機能分化、連携を進める必要があると考えられますが、県としての考えを知事にお伺いいたします」と質問しました。
これに対し岸本知事は、県内では今後さらに患者数が減少し、「各病院がこれまでどおりの規模で同じ医療を提供するということは、これは明らかに人材確保と経営の両面から見て困難であります。無理であります」と答弁。
知事は続けて「現在、有田医療圏には、公立・公的病院として有田市立病院と済生会有田病院の二つの同規模の病院が並存しております。(中略)この二つの病院が今言った理由で経営ができなくなる、地域に必要な医療機能が失われるということになりますと、これは大変なことであります。共倒れになってはいけないのであります。(中略)病院の再編、統合も視野に入れつつ、病院間の機能分化と連携を確実に進めていくべきであると考えております」などと答えました。
国による再編や統合の支援制度
県内ではまだ選定なし
厚労省では病院の再編や統合を支援する制度として、5年前から「重点支援地域」を選定しています。申請は都道府県が行うことになっており、これまでに13道県・23区域が選定されていますが、和歌山県からはまだ選定されていません。
選定されれば医療データの分析や意見調整などの技術的支援のほか、財政的支援も受けることができます。県の医務課によると有田地域をふくめ、今のところは県内から申請に向けて準備するような動きは無いとのことです。
再来年、'27年の開院が予定されている有田市立病院の新病院。しかしそう遠くない内に、そのあり方が問われるようなことになるのでしょうか。
参考=YouTube 有田市公式チャンネル「【有田市】保田中学校の跡地活用は?【新有田市立病院建設】」(https://www.youtube.com/watch?v=5EPAh2wg8Jk)/和歌山県議会「上山 寿示議員」(https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/200100/cms/d00218179.html)/和歌山県議会「令和6年12月 和歌山県議会定例会会議録 第4号(全文) 」(https://www.pref.wakayama.lg.jp/gijiroku/d00219171.html)/厚労省「重点支援区域について」(https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001398396.pdf)/有田市公式ウェブサイト「市立病院」(https://www.city.arida.lg.jp/shisei/soshiki/soshikilist/1001392.html?utm_source=chatgpt.com)
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