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Arikainaメールマガジン 2020/1号(2020/1/10発行)


Arikainaメールマガジン 2020/1号


皆様こんにちは、Arikaina発行人です。
今月は以下のような記事を掲載しています。

※本紙ホームページから全ての記事をご覧いただけます。
Arikainaホームページ
https://arikaina.com


▼有田川町がアニメによる地域再生計画 住民アンケートを実施
https://arikaina.com/_article/202001/aridagawa-anime-1.html

▼湯浅町・おもちゃ博物館に囲碁・将棋サロン 月に1回大会も
https://arikaina.com/_article/202001/toy-1.html

▼議員と自由に意見交換 紀美野町議会報告会
https://arikaina.com/_article/202001/kimino-parliament-1.html

▼県内で活躍する女性によるディスカッション
https://arikaina.com/_article/202001/women-1.html


メルマガ読者の皆さんこんにちは、Arikaina発行人です。
毎年ワンテンポ遅ればせながらですが、あけましておめでとうございます。
今月は、有田川町のアニメイベントについて大きくとり上げました。

近年、ヒットしたアニメの舞台が「聖地」としてファンでにぎわうという現象は、すっかりおなじみのものとなりました。昨年もキャンプアニメ「ゆるキャン△」がヒットし、舞台となった山梨県がたいへんにぎわったとのことです。

ざっくりですが、こういう現象は10年ほど前からはじまったように思います。当初はファンが口コミで舞台となった地を訪れてブログで報告する、といった牧歌的なものでした。

しかし最近ではその経済効果が注目され、作品によっては地元も全面的に協力してファンを呼びこむようになっています。特に、都心部よりも地方が舞台となった作品でその傾向が顕著なように感じます。

もちろんそれで人が集まりにぎわえば、地元、特に地方にとってはありがたいことです。有田川町も今回の計画で「将来的に当町がアニメに描かれ、聖地となるように活動を行います」としています。

ですが思うのですが、こういうのはあくまで作品のヒットという要因によって自発的に「熱」が発生するからこそ価値があるものであって、作為的に「熱」を作り出そうとしても、なかなかうまくいかないのではないでしょうか。

同じく計画では、有田川町を「アニメのルーツのまち」としています。

そのココロは、日本のアニメやマンガのルーツは鳥獣戯画であり、その鳥獣戯画が伝えられているのは京都の高山寺であり、その高山寺を開いたのは明恵(有田川町出身)である。だから、有田川町はアニメのルーツであるーーというものです。

一応ツッコんでおきますと、古い戯画を現在のアニメやマンガのルーツとみなすという知見はたしかにあるようですが、古い戯画といいますのは何も鳥獣戯画だけではありません。もし明恵が鳥獣戯画の作者と伝えられていたりそういった伝承があるのであればまだしもという気もしますが、そういうものがあるわけでもありません(ちなみに鳥獣戯画は作者不詳です)。

話を戻しまして、ファンがなぜわざわざ時間やお金をかけてまで聖地を訪れるのか?を考えてみます。ヒットした作品なら、それこそ全国、さらには海外からファンが訪れることもあるようです。

なぜそこまでするのか?それはそれだけ作品に思い入れがある、つまり「熱」があるからにほかならないでしょう。

アニメでも映画でもそうですが、やや乱暴ですが、コンテンツビジネスは「少ないヒットで多くのヒットしない作品分も回収する」みたいなビジネスモデルです。当たればデカいですが、その当たりをとるためには直接的・間接的にすさまじいコストが必要になります。

しかしだからこそと言うべきか、当たった時のファンの「熱」も大きいものがある、と言えるのではないでしょうか。

せっかく有田川町には、(ファンベースではあるものの)ゆかりのある高垣楓のようなキャラクターもあります。

明恵にしても町内には修行した地も残っていれば、上人をしのんで活動を続けている地元の人たちもいるのです。

今回取材させていただいた松尾酒店の方は、店内にたくさん置かれた高垣楓グッズを見ながら「かえでちゃん」と普通に呼んでいました。

失礼ながらあまりアニメやゲームに関心のあるようには見えない年輩の方(ゲームも「やってないです(笑)」とおっしゃってました)でしたが、すっかり、ホントにいる女の子のような呼び方になってらしたのです。

本当の「熱」というのは、そういうところから生まれてくるのではないでしょうか。取材して、何となくそういうことを感じました。



紀美野町議会の報告会は、個人的に非常にいいこころみだと思っています。

はじめて開催された時、取材にもいきました。その時は正直さほど話が盛り上がるといった感じではありませんでしたが、でもぎこちなくても、政治の場と一般の住民の人が直接話をする場をもてることは大切だと思います。

有田・海南では、ほかに海南市が市政懇談会をやっているだけではないでしょうか。有田市も前の前の市長である松本さんの頃は似たようなことをやっていましたが、今はやっていないと思います。

海南市の市政懇談会はちょくちょく取材に行きますが、住民から厳しい意見が相次ぐこともあります。その場でなにかすぐに改善・解決されるわけではありませんが、少なくとも衆目の前で問題提起すること自体、意味のあることと言えるのではないでしょうか。

もうひとつ、現状では議会の中身が公開されるのに時間がかかり過ぎているのではないか、というのも感じます。

最近ではネット中継をやるところも増えて少しマシになってきましたが、基本的には、市や町の議会の議事録が見られるようになるには3か月ほどかかります。

しかも(これはおかしいと思うのですが)、すでに議事録の原稿ができていても、製本されないと一般の人は見られないという仕組みになっているのです。なので、3か月ほどかかるのです。

紀美野で言えば以前あった元町長の横領事件のような、町民の関心が非常に高いであろう事件があった時ですら、傍聴に行かなければ、議会の内容というのは報道以上のことは分からないのです。全貌が分かるのは3か月後です。

私はこういうことやってますので地方議会にもちょくちょく傍聴に行っていますが、ほとんどの議会では録音も撮影も禁止です。全員協議会のように、公的な議会でありながら、傍聴すらできない部分もあります。

おそらくほとんどの人が思っている以上に、議会は「開かれた議会」ではありません。こういう報告会のような議員さんによる自発的なこころみで、少しでもそういう状況がよくなってくれれば、と思います。



さて、今月はこれくらいにしておきたいと思います。新年早々すわ戦争かみたいな状況になっていましたが、とりあえず全面衝突のような事態は回避されたようでよかったです。

もちろん人命が失われるような事態は避けてほしいですし、中東から遠く離れた和歌山でも、少しでもなにかあれば、ガソリン価格の上昇という形で即生活に響いてきます。

まだまだ予断は許さないでしょうし、もし戦火が開かれるようなことがあれば、オリンピックどころでもなくなってしまうかもしれません。私はトイレットペーパーを買い占めた経験はありませんが、今年は年初から心配の多いスタートになってしまいました。

話変わってここ2か月この欄でふれていましたクマの件ですが、あれからまた目撃情報はあったものの、ここ最近は落ちついています。

とは言え、今年はこの暖冬です。クマもずっと活動を続けている可能性はあります。山間部の方はくれぐれもご注意ください。

最後は1月メルマガ恒例、本年もどうぞよろしくお願いいたします。それではまた来月〜

有田・海南のフリーペーパー Arikaina
発行 内河将史
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〒649-0111 和歌山県海南市下津町方187-10
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