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Arikainaメールマガジン 2022/2号(2022/2/10発行)


Arikainaメールマガジン 2022/2号

皆様こんにちは、Arikaina発行人です。
今月は以下のような記事を掲載しています。

※本紙ホームページから全ての記事をご覧いただけます。
Arikainaホームページ
https://arikaina.com


▼食べ物は?買い物はどうすれば?自宅療養になったらどうなる?
https://arikaina.com/_article/202202/home-recuperation-1.html

▼コロナワクチン、3回目接種が本格化 4月にはほぼ全員分のワクチン入荷か
https://arikaina.com/_article/202202/vaccine-1.html

▼新型コロナウイルス 無料の抗原検査・PCR検査
https://arikaina.com/_article/202202/pcr-1.html

▼有田地方で学級・学年閉鎖相次ぐ 海南市・有田市は非公開
https://arikaina.com/_article/202202/school-1.html

▼ほか記事一覧
https://arikaina.com/_article/202202/kiji-index.html


メルマガ読者の皆さんこんにちは、Arikaina発行人です。

まずは先月号のお詫びからです。PCR検査の記事で、エバグリーン薬局吉備店様の電話番号が古いものになっていました。ただでさえ電話が殺到しているところにご迷惑おかけすることになり、本当に申し訳なかったです。お店の方はもちろん、電話された方々も本当にすみませんでした。

それで今月号についてですが、この状況をかんがみ、設置か所をかなり絞っての配布になります。具体的には、

・食料品・日用品など、生活必需品をあつかうお店(スーパー、ドラッグストア、コンビニエンスストア、農産物直売所、お弁当屋さんなど)
・交通機関(JR海南駅構内)

要するに「不要不急の外出先でない」と判断したところに絞って、ということです。本当にどうしようかかなり悩んだのですが、最終的にこういう形にしました。ややこしい形になったにも関わらずご了承いただきましたクライアントの皆様にも、この場であらためて感謝申し上げます。

普段より配布枚数が少なくなりますので、ホームページ上でPDFでも紙面をダウンロードできるようにしてあります。ファイルサイズを抑えるために圧縮はかけていますが、かなり印刷用データに近いものです。

前に緊急事態宣言が出たときもどうしようかと思いましたが、あのときはまだ和歌山の状況はそれほどでもありませんでした。しかし今回は、あきらかに和歌山が悪いです。人口10万人あたりの数でも上位になってますし、なんといってもここんとこ検査陽性率がずっと40%超え、日によっては50%近くになっている日もあります。接触者とか感染してもるかもとおぼしき人を検査すれば、2人に1人ぐらいは陽性になってるわけです。そりゃ人数も増えるってもんです。

で、あっという間に全員入院もできなくなり、ホテルや自宅療養がはじまっています。この前も仁坂知事がメルマガで、当局の言うことを聞いてくれない人がいるといって怒ってましたが、まあ世の中いろんな考え方の人もいればいろんな事情の方もいますから、○日間は外出しないでとか言っても実際には、てこともあるだろうなというのは容易に想像できるところです。

全員入院というのは知事もくり返し仰っていたように急変することがあるから必要ということでやっていたわけですが、全員入院なら陽性の人を確実に一定期間外に出さないで済みます。そういう「効能」もあったのかなと、できなくなってからみればそういう風にも思います。意味でいうと、自宅よりはホテルの方がベターなのかなとも思います。

で最近気になっているのが、ここんとこどんどん情報が出てこなくなっていることです。今までは陽性になった方は番号がふられ、年代・性別・居住する保健所管轄区域に、接触者なら何日の何番の方の家族とか同僚みたいな情報が出ていました。

しかし1/24からそういう情報は出てこなくなり、保健所別・年代別・職業別の人数だけ公表されるようになりました。ちなみに発表されなくなった1/24付で私が調べてみたところによると、近畿でこの1人ずつの発表をやってないのは大阪と和歌山だけ。いわゆる8大都市圏(北海道・宮城・東京・愛知・広島・福岡)も1人ずつ発表してますし、そのころ10万人あたりの数がいちばんひどかった沖縄でも1人ずつの発表していました。

さらに2/8からは、クラスターが起こった施設名も公表されなくなりました。ただこれは、今までもホームページ上では「和歌山保健所管内の高齢者施設」とか「湯浅保健所管内の飲食店」みたいな感じでしか公表されていませんでした。マスコミの報道ではどこそこの何とかという施設というところまで報道されてましたので、おそらくマスコミにのみ発表されていたと思われます。2/9の分を見ますと、どの保健所のどの施設という、要するに今までホームページ上で公開されていたものはそのまま公表されるようです。

ちょっと話それますが、マスコミに公表=県としての公表とか周知の義務は果たしましたではなく、公的な公表とされるのであればホームページにもマスコミに公表したのと同じものを掲載しておくべきだと思います。マスコミはあくまで民間企業であり、県の広報部門ではありません。公表された情報を必ず掲載するとは限りませんし、逆に必ず掲載するのであれば、それ自体問題だと思います。

話戻しますがたしかにすべての施設について公表する必要はないのかもしれませんが、クラスターが発生した施設の責任者がただのカゼ教の信者のような人だったりしたら、軽視して、いたって普段通りの通常営業するかもしれません。おそらくやってらっしゃるとは思いますが、クラスターが発生してからどういう措置をしているかのチェックは厳しくやって、周知が不十分であれば公表するべきだと思います。そうしないと、ますます広がる要因が増えてしまいます。

で情報がっていうのは何を言いたいかと言いますと、こうやって住民が得られる情報が少なくなっていきますと、実際にどの程度感染がひどくなっているのか、そのボリューム感がつかめなくなってきます。これはあんまよろしくないんじゃないかと思います。

考えてみれば、和歌山でこれだけまん延するのははじめてです。今まではおそらくは仁坂知事のおっしゃるところの保健医療行政の機能のおかげで、最近人数多いなとかひどいなみたいなことはあっても、まん延というのを実感することはありませんでした。しかし今回、私もはじめて知人が陽性になるというのを経験したのですが(おそらくそういう県民の方多いと思います)、ほんと身近に迫ってきています。今まではことあるごとに県外から〜とか言ってましたが、今はもうどうみても県外も何も、あきらかに県内でまん延してます。

まあ都会では今までの波でもそうだったんだろうと思いますが、いざ身近でそうなりますと、これ実際にどんだけひどくなってんの?ってのが分からなくなってきます。なんせ、ほんの1か月半ぐらい前まではずっと毎日ゼロが続いとったわけです。それが今や、1日400人だったら「今日は少ないな」です。なんかもうどこで何が原因かとかもよく分からんまま、数が多くなればなるほど、地図のないまま歩いてるような感が強くなってきてるように感じます。

そうなると、感染を抑えなきゃっていう世間の「士気」にも関わってくるんじゃないでしょうか。同じ目的地は遠いという状態であっても、あと何キロぐらいでゴールですというのと、ゴールまであと何キロか皆目見当つきませんというのとでは、足の重さはずいぶんと変わるはずです。毎日毎日マスクだ距離だ不要不急の外出自粛だとやってても、途中で「もういいや」と、歩くの自体やめてしまう人が多くなってしまうのではないでしょうか。そうなると、感染者が減るのにもより時間がかかることになってしまうはずです。

もちろんマンパワー不足というのは分かりますが、とりあえず出せる情報はできるだけ出して、ひどければ今どれくらいひどいのかをできるだけボリューム感つかめるようにするべきなんじゃなんじゃないでしょうか。かつて「和歌山モデル」と呼ばれたひとつの象徴ともいうべき、徹底した積極的疫学調査。要するに陽性になった人がいたらその人の接触者を洗い出し、その接触者を検査して陽性者が出ればさらにその接触者…というものですが、これも感染爆発にあわせて、たとえば陽性者Aさんの接触者群をA1、さらにその接触者群をA2…とかしますと、A3とかA4とかを追跡するより、新しく陽性になったBさんのB1なり、C1,D1なりを追跡する、つまり深堀りするより浅く広くした方が、全体のボリューム感には近付くんじゃないかと思います。

実際どういう風にやってるのか分かりませんが、先日の知事のメルマガでは感染を少しでも少なくしようと積極的疫学調査をしているとなっていて、担当されてる方はほんとに大変だろうなとは思います。しかしもはやすべての接触者を洗い出して封じ込めるのはとても無理でしょうから、状況にあわせたやり方が必要なのではないでしょうか。

あとは全体像つかめなければ統計学の出番です。県庁にも大学なり院なりで統計学修めた方はいらっしゃるでしょうから、現状把握できている数値から、実際にはどれぐらいヤバいとかの指標とかつくれないもんなんでしょうか。なにせもう検査数が高止まりしてるので、1日あたりの感染者数が減らないかぎり、良くなってんのか悪くなってんのかもよく分からない状態です。例の8割おじさんこと西浦さんはその方面の専門家とも言えると思いますが、ピークアウトしたかどうか見るには検査陽性率が重要と仰っています。そういう、ちょっと素人目には分からない指標の意味なり意義なりを示していくのも大事なんじゃないかと思います。

実際今、県庁の人たちがどういう風に動いているのかとかもよく分からないので、そりゃまあ大変だろうなとは思いますが、今までとはあきらかにステージが変わってるわけですので、対処の仕方もかなり変えていくべきなんじゃないでしょうか。もちろん自宅療養がはじまったり公表される情報が少なくなったりという変化はありますが、そういうどちらかというと変えざるをえなくて変えた部分ではなく、どういう考え方でこの状況に挑むのかという方向性・作戦を示すことが大事ではないかと思います。もちろんそれを示したからといって必ず成功するとはかぎりませんが、それがなければ自然と減るのを待つしかなく、それでは減るのも遅くなる可能性が高いのではと思うわけです。

もちろん今、県庁で対応にあたっている方々はいろんな面で大変だとは思います。ですが理論や筋道をもとに作戦や戦略を立てる、それこそ本当に「モデル」なのではないでしょうか。それは苦しい状態であっても、いやだからこそ、より重要なのではないかという気がします。


というわけで、今月はこれくらいにしときたいと思います。いろいろ偉そうに書きましたが、今月記事にしました学校のクラスターのことですとか、なんか最近できるだけ情報を出さないようになってきてるんじゃないか的な空気を感じてて、それはちょっとよくないんじゃないかなと思っています。

うちのホームページでは、2年前に仁坂知事が記した感染の段階整理をずっと載せています。コロナ禍のごく初期に発表されたものであり、後からのバイアスが少ないという意味で価値があると思って残してあるものです。もうとっくに忘れてる方も多いかと思いますので、少しだけこちらで編集したものを載せておきます。全体がA〜Gの8段階に分かれており、

A.感染の初期段階。各地でパラパラと1人、2人の感染者が見つかり、濃厚接触者にPCR検査。接触可能性のある人はヒアリングして経過観察下に置き、陽性者は感染症指定病院で手あつい医療を施す。

B.感染者が増え、当局の対応が忙しくなる。一般病院の病床も感染症患者のために空けてもらうことが必要になる。

C.さらに感染者が増え、当局のマンパワーが不足する。感染者を入院させる病床のやりくりが大変になる。

D.感染の広がりにより、新たな感染疑いのある人へのPCR検査も順番待ちになる。

E.病床を確保するため、陽性者にホテルなどに移ってもらうようになる。一般のクリニックで発熱患者を診てくれる人が少なくなり、大病院の発熱外来に人が集まる。

F.病床が不足し、最初から自宅待機やホテルへの入居をせざるを得なくなる。十分なPCR検査ができなくなり、一定期間滞在した人は自動的に退院・退所してもらうようになる。不安を感じる人々が感染症外来のある病院へ殺到し、医療人材の不足が顕著になる。

G.重症者ですら十分な医療を受けられなくなり、軽症者は自宅待機。医療としては、重症化したときのみに命を救うことしかできなくなる。 (和歌山県庁メールマガジン「わかやま通信」2020/4/27号より)

となっています。現状、ほぼFの段階です。つまりもう想定していた中で、下から2つ目に悪い状態になっています(発表していないだけで、HやIもあるのかもしれませんが)。2/9時点で重症者が7名、重症者用病床が26床ですから、もし今みたいなペースであと1か月も続けば、Gの段階に突入するかもしれません。まあ脅すわけでないにしても相当ヤバい状況になってきてるというのは、もうちょっと強調しておいてもいいんじゃないかと思いますし、そのためには情報公開にも、もっと積極的になるべきじゃないかと思います。

今月は間にあわなかったんですがエネオスのこととか海南市の汚職のこととか、またIRのことでも進展があり、来月もできれば発行したいんですが、正直なところちょっとどうしよう・どうなるんやろうって感じです。考えてみれば飲食業や観光産業の人はずいぶん前からその状態なわけですし、私も以前、状況にあった経営を〜などと偉そうに書いてましたが、いざ自分の周りでまん延して、まあいずれはこういうことがあるかもとは思ってはいたものの、大変さと準備不足を思い知らされてるところです(汗

来月までに減ってくれてばいいですが、まああんまり希望的観測はせず、作戦なり戦略なりを考えとこ(おそ)と思っている発行人でした。ではまた来月〜

※次号は3月10日(木)発行です。

有田・海南のフリーペーパー Arikaina
発行 内河将史
http://arikaina.com
arikaina@gmail.com
〒649-0111 和歌山県海南市下津町方187-10


(参考)
covid-portal
https://covid-19.nec-solutioninnovators.com/
和歌山県庁メールマガジン「わかやま通信」バックナンバー 令和4年2月6日| 和歌山県ホームページ
http://wave.pref.wakayama.lg.jp/prefg/000200/mailmagaform/backnumber/r040206.html
「オミクロン株は制御不能ではない」 8割おじさんが「鍵を握る」と話すクラスターが起きやすい場所と若者の協力(BuzzFeed Japan) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/7a31355ef87cecab782422b6c6ef9994bbd620b2?page=3

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