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Arikainaメールマガジン 2022/3号(2022/3/10発行)


Arikainaメールマガジン 2022/3号

皆様こんにちは、Arikaina発行人です。
今月は以下のような記事を掲載しています。

※本紙ホームページから全ての記事をご覧いただけます。
Arikainaホームページ
https://arikaina.com


▼IRカジノ、資金の7割が借金 「どこがお金を出すのか」いまだ不透明なまま
https://arikaina.com/_article/202203/casino-1.html

▼日本赤十字社「ウクライナ人道危機救援金」もよりの市役所や保健所でも受け付け
https://arikaina.com/_article/202203/ukraina-1.html

▼3回目接種が進むコロナワクチン 早いところでは接種率40%に迫る勢い
https://arikaina.com/_article/202203/vaccine-1.html

▼すでに紀北の広範囲に分布か クビアカツヤカミキリ
https://arikaina.com/_article/202203/longhorn-1.html

▼ほか記事一覧
https://arikaina.com/_article/202203/kiji-index.html


メルマガ読者の皆さんこんにちは、Arikaina発行人です。

まずは今月号の配布についてです。先月ははじめて設置先をかなり絞っての配布という形にさせていただきましたが、やや感染者数が下がってきたこともあり、今月は通常通りの配布とさせていただきます。

少なくなったとは言えまだ1日200人とか出ているわけですし、なかなか減っていかないという状況です。年度代わりで人の流れが増える時期でもあります。どうしようかギリギリまで悩みましたが、最終的には海南や有田では紀の川筋に比べればマシになってきましたので戻すことにしました。来月以降も、状況をみて先月と同じような対応をさせていただくことになると思います。

先月号は配布はいつもより早く終わったのですが、先々月号の回収で、いつも通りすべての設置か所を回っていました。同時に事情の説明もしたのですが、皆さん、みなまで言わずとも分かっていただけるという感じでした。

あらかじめSNSとかでみて予想はしてましたが、普段はすごく流行っているようなお店でも、お客さんがほんとに少なくなってたみたいです。和歌山で感染状況がここまでひどくなったのははじめてですが、正直まん防とかは関係なく、感染状況をみて自主的に外出控えるというのがすっかり定着したいるのではないでしょうか。前に京阪神でまん防出たころによく見かけた県外ナンバーの車も、先月の配布のときはそれほど見かけませんでした。それでもこれだけ広まって、かつなかなか減らないのですから、もうどんだけ感染力強いのって感じです。

それをふまえた上でふり帰ってみれば、第5波が落ちついた後で、政府の分科会会長の尾身さんが「人流抑制だけではいけない」と発言していたのは、結果論かもしれませんがよくなかったと思います。和歌山の仁坂知事も従前から度々、人流抑制だけに頼るのはよくないと発言しています。

人流だけではいけないということであればほかに何か効果が見込める対策が用意されていたのならともかく、結局第6波でここまで感染が広がると、和歌山でみてても対策としてはほとんど人流一本槍になっていたのではないでしょうか。

もともとまん防も、当初は夜の町で感染が広がっているからということで導入されたものです。今回クラスターが多いのは高齢者施設と学校や保育所などの子ども関連の施設ですが、飲食店におけるまん防のような、強い対策がとられていません。

和歌山では高齢者施設には初期対応の手引きが出されてましたが、あれはおそらく、それまで保健所が指導してやっていたような対策を、できるだけ自前でやってくださいという通知なのではないでしょうか。高齢者施設を経営している方とも少し話しましたが、看護師さんが常駐していない施設では、実施するのも難しいと思います。学校も休校すると多くの人が困るのは分かりますが、あれだけタブレット配ったのにあまり活かせていないのでは、という気もします。

お酒を出す店にはあれだけ強い対策をしておきながら、ほかの業種はクラスターが多発してもあまり介入しない(できない?)というのも、どうなのかという気はします。今後またタイプが違う変異種が出てきたときにそなえる意味でも、多発しているところに効率的な対策が打てるようにしておく必要があるのではないでしょうか。そうでないと、保健所が追い切れないほど感染が広がってしまうと、結局ワクチンと人流抑制頼みになってしまうのではないかと思います。


で、今月の記事は3回目のワクチンのことにもかなり分量を割いたのですが、それ以上に、いよいよ大詰めを迎えてきたIRカジノのことに分量を割きました。すでに「資本金の7割が借金」というのはマスコミでも大きくとり上げられてますが、事業としては相当苦しくなっていると思います。

記事でもくわしくとり上げました2月の特別委員会にしても、これがもし民間企業同士の商談であれば、冒頭の事業者の説明で相手方は帰ってしまってるんじゃないでしょうか。前回、11月の特別委員会であれだけきつく1月末と期限を切って、それでまだ資金のうち8割ぐらいは、どこがお金出すかは「交渉はしているが名前は出せない」だの「集めてくるという話になっている」とか言ってるような状態です。民間企業同士だったら「すみませんが今回のお話はなかったということで」となっていても、ちっとも不思議ではありません。と言いますか、大概そうなってると思います。

特別委員会も、前回の約束をほとんど反故にされているようなものなのに「時間がない」という理由で次の段階に進めてしまったのは、よくなかったと思います。時間がなければ次に進めるのであれば、何のための審議なのかという話になるのではないでしょうか。委員会がみずから、委員会の価値を毀損するような結果になってしまっていると思います。

どうも見てて思うのですが、事業者であるクレアベスト社はどの程度この事業に本気なのか、なんか疑わしいという気にすらなってきます。そもそも投資会社なのに資金あつめで一番苦労してるというのもどうかと思いますし、事業者に決まってからも、最初はフランスの会社をパートナーにしたかと思うと、さほど間を置かずにシーザーズに乗り換え。未だに会社のホームページすらありませんし、やることがとにかく「軽い」という印象です。

で、事業者がこうやって資金集めに苦労してる一方で、県議会や委員会では「1億円出資したら事業に参加できるという噂が出ている」だの、「ある議員が事業に深く関わってるのではないか」といった話が相次いでいます。私も実際、ご商売されている方から「実はもう和歌山に決まってる」という、まことしやかな噂は聞いたことがあります。どうも何かこう表に出てこないところで、お金の話が進んでいる or 進めているような人たちがいるんではないか、そういう気もしないではありません。

ちょうど委員会の翌日の2/8の知事の記者会見で、記者から委員会で「地元経済界が盛り上がっていない」という発言があったことを聞かれると、知事は「地元、特に経済界から、ものすごくやってくれという話があります。絶対にやってくださいと、常に私は言われています」と反論し、さらに続けて「出資者の中に、地元の企業が入っていないではないかという議論があります。だけど、(事業の)大きさを考えたら、今、出資だけでも、4700億円の3割、少数株主として考えられるというだけでも、結構、単位が大きい。だから、(地元の)その人たちに、そういう状態で、出資してくださいというのは、現実の問題として難しいのではないかと思います」と答えています。

委員会で「盛り上がりがない」と発言したのは冨安議員なのですが、私の解釈としては、議員としては地元企業がプレイヤーとして参加しておらず、名前もあがっていないことに対して「盛り上がりがない」と仰っていたのではないかと思います(議員は「盛り上がりがない」のあとで「大変さびしいかぎり」と続けています)。もしその通りだとすれば、知事の回答は少々かみあっていないようにみえます。

まあとりあえずそこは置いとくとしても、知事の回答は平たく言えば「和歌山にはそんだけお金出せる企業はない」でも「絶対にやってくださいという声はすごく大きい」と言うことだと思いますが、それってはっきり言って、おこぼれにあずかろうというコバンザメばっかり多くて、それで盛り上がってるということなんじゃないでしょうか。それを「盛り上がってる」と言っていいのかどうかもよく分かりませんが、少なくとも冨安議員の仰っていた「盛り上がり」とは、かなり意味が違うように私は感じます。

本物のコバンザメは、くっついてるサメとかに逆にエサとして食われてしまうこともあるそうです。いくら大金が落ちてきそうだとは言っても、いいことばっかり考えるのもよくないんじゃないか、とは思います。


てなわけで、今月はこれぐらいにしときたいと思います。相変らず感染がひどい状況は続いていますが、先月は残念ながらとうとう戦争がはじまるという、なんかもうコロナとか吹き飛ばしてしまうようなもっとひどいことが起こってしまいました。

なんかよく「20世紀に戻ったみたい」というような声も聞きますがほんとにそんな感じで、私も最初にニュースで聞いたときは本当にこんなことが起こるんだなと、怒るというより無力感のようなものをすごく感じました。湾岸戦争のとき私は高校生でしたが、そのときのことも少し思い出しました。高校の先生が授業の冒頭で戦争がはじまってしまったと話したのを、もう30年も前のことなのによく覚えています。

私もここんとこ、ヨーロッパの放送局が英語でやっているネットのライブ配信をよく見てます。避難した方はまだ200万人ほどだそうすので、4,000万人以上いるウクライナ人のうち、ほとんどの人は国内に止まっていることになります。攻撃が止まらなければ、これからさらに多くの人が犠牲になってしまいます。

どんどん孤立していくロシアの姿を、かつての日本になぞらえるような意見も最近ネット上でよく見ます。私も小さな子どもを亡くしたご両親の方や、杖をつきながら歩いて避難しているお年寄りの姿とか見て、何も思わないわけではありません。しかしいくら相手がひどいと言っても交渉はしていかないと、もっと事態が悪くなってしまうのではないでしょうか。

たとえ納得できなくてもロシアにはロシアの言い分があるでしょうし、中国やインドが同情的?な姿勢を見せているのも事実です。さいわい今のところはまだお互いに交渉のテーブルに付いてはいますので、どんどん事態がエスカレートしないよう、何より今はウクライナの人たちや交戦している双方の兵士たちのために、ほかのことはあとで何とでもぐらいの勢いで、できれば攻撃を一旦止める、というところまでいってほしいです。

先日アメリカのネットニュースでしたが、元軍人の方が、ロシア軍の兵士にこちらの情報を伝えるようなアクションを起こすべきだと主張されていました。たしかに今は悲劇的なことが起こっていますし、ウクライナの東部では前からずっと戦闘は続いていたみたいですが、それでも多くの兵士は、ついこの間まで、私たちと変わらないような平和な時を過ごしていた人たちのはずです。今までの平和の積み重ねが何かこの状況の改善に役立たないか、なんかそういうことも考えてしまいす。

まあ言っても自分がなんかミジンコほどにも事態の改善に貢献できるわけではありませんが、攻撃開始からずっとスマホもタブレットもパソコンも、壁紙は全部ウクライナ国旗にしてます。ちょうどロシアをはさんで東側から、少しでも事態がいい方向に向かうことを祈りつつ、それではまた来月〜

※次号は4月10日(日)発行です。

有田・海南のフリーペーパー Arikaina
発行 内河将史
http://arikaina.com
arikaina@gmail.com
〒649-0111 和歌山県海南市下津町方187-10


(参考)
知事記者会見 令和4年2月8日 | 和歌山県
https://www.pref.wakayama.lg.jp/chiji/press/04/2/220208.html#d220208_qa
Arikaina - IRカジノ、事業の遅れで超過密日程に 県民にほとんど説明ないまま、決議に突入か
https://arikaina.com/_article/202112/casino-1.html
Arikaina - IRカジノの資金のため、県の職員や議員が企業訪問?県議会で問題に
https://arikaina.com/_article/202201/casino-1.html
新型インフルエンザ等対策有識者会議|内閣官房ホームページ
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/yusikisyakaigi.html
尾身氏「人流より人数」発言が波紋 政府、対応に苦慮―新型コロナ:時事ドットコム
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022012200381&g=pol
知事からのメッセージ 令和3年9月8日 | 和歌山県
https://www.pref.wakayama.lg.jp/chiji/message/20210908.html
コバンザメとは [単語記事] - ニコニコ大百科
https://dic.nicovideo.jp/a/%E3%82%B3%E3%83%90%E3%83%B3%E3%82%B6%E3%83%A1
女性や子ども…避難民200万人超 専門家「衣食住だけでなくメンタルケアも」(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/645e92df7e30456eeab11f4653f6640c607714f7

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