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Arikainaメールマガジン 2022/9号(2022/9/10発行)


Arikainaメールマガジン 2022/9号

皆様こんにちは、Arikaina発行人です。
今月は以下のような記事を掲載しています。

※本紙ホームページから全ての記事をご覧いただけます。
Arikainaホームページ
https://arikaina.com


▼「お願いしないと、コロナ患者を入院させてくれる 病院などほとんど期待できない」仁坂知事が吐露
https://arikaina.com/_article/202209/corona-hospital-1.html

▼オミクロン株対応ワクチン 有田・海南でも、10月には接種開始か
https://arikaina.com/_article/202209/vaccine-1.html

▼症状を感じたら「自分で検査して登録」 県が抗原検査キットを送付するサービスを開始
https://arikaina.com/_article/202209/kit-1.html

▼相変わらず多い検査希望者 無料の抗原検査・PCR検査
https://arikaina.com/_article/202209/pcr-1.html

▼ほか記事一覧
https://arikaina.com/_article/202209/kiji-index.html


メルマガ読者の皆さんこんにちは、Arikaina発行人です。

先月よりはマシですが、今月も更新が遅くなってしまいまして申し訳ありません…来月こそは(汗)

相変わらずコロナが猛威をふるっています。そのため今月号も8月号と同様、配布先を絞っての配布とさせていただきました。先月の繰り返しになりますが、スーパーさんやコンビニ、ドラッグストア、駅など、いわゆる「不要不急でない」外出先のみの配布となります。

第7波のピーク時からしますと大分減っては来ましたが、それでもまだ1日に1,000人近くの感染が確認されてるわけですからまだまだ大変です。減少傾向になったとは言え、これからまだ下がるのか・下がるにしてもどれだけ下がるのか・減らないうちにまた上がらないのか、何とも分かりません。来月もまた様子を見つつ、ということになると思います。

しかし今回の第7波は行動制限をかけずにということでやってきて、凄まじく感染者が増えても、だいたいお店は普通に営業してて、イベントも中止になったものも多かったものの、そこそこには行われてました。

ただもちろん感染の拡大に影響しないわけでもなく、お隣徳島の阿波踊りや高知のよさこいでは、参加者にかなり陽性の方が出たと言われているようです。和歌山のよさこいは今月で、今のところ開催する構えのようですが…

とにかくこの第7波になって、政府や行政から、感染者を「減らそう」という意思をホントに感じなくなりました。なにせまだ和歌山でも1日に1,000人近くとか出てるのに、「わかやまリフレッシュプランSで日帰り旅行が!」とかやってますし、県や市町の広報紙とか見ましても、行政の主催する、結構人の集まりそうなイベントとか載ってます。

それが「感染力は高いが重症化しにくい」というオミクロン株の特性にあわせた対応です、と言われたらそれまでなのかもしれません。しかしこうなりますと、県が毎日やってる会見で「感染予防対策の徹底を」とか言ってても、なんか虚しさのようなものを感じなくもありません。

まあ国のトップみずからゴルフに行って感染して帰ってくるぐらいですので(ゴルフが原因とは限りませんが)、今後も相当感染が広がってもそうは行動制限をしない、という方向性で行くことになるんじゃないでしょうか。自宅待機の期間もどんどん緩和され外出も認めると言い出してるんですから、「和歌山モデル」と呼ばれたような、行動追跡して濃厚接触者を洗い出してとかやってたのが、なんかもう遠い昔のことのようです。

考えてみればこの第7波は、感染が広がっても行動制限しなかったらどうなるのかという大規模な社会実験のようなものになっていたのかもしれません。今のところ、たしかに社会が大混乱に陥るようなことにはなっていませんが、ほんとにこれでやっていけるのでしょうか?

8/15に京大病院をはじめ京都でコロナの重症患者を受け入れている病院が、合同で「不要不急の外出を控えてください」という呼びかけを発表しました。何かもう、国や役所が言わないもんだからお医者さんが行動制限を呼びかけてるという感じです。そんな現場の必死の呼びかけも虚しく、この呼びかけの翌日には総理がゴルフにお出かけになりああなられたわけですが(いやまあゴルフが(略

本紙でも先月、和歌山日赤様に取材し、県内の救急体制のひっ迫について記事にさせていただきました。重症化率が低いからとかウイルスの特性にあわせた対応とか言ってても、実際に救急がひいひい言う状況になってもそのままなのでは「ほんまにそうなんか?」という気がどうしてもしてしまいます。

どちらかと言うと、「もう長いから」とか「そないに補償金ばっかり出されへん」とか、ウイルスの脅威の度合いとは関係ない、人間側の都合でそういう判断になってきているのでは、という気がしなくもありません。日本だけでなく、さっさと全数把握を止めたアメリカやイギリスもです。

当然と言えば当然ですが、行動制限を呼びかけなければ呼びかけないほど、医療現場にそのしわ寄せが行くことになります。特に、コロナを診ている現場です。今月号で記事にしましたが、数で言えば全医療機関のごくわずかであるコロナを診ている現場が、ずっとしんどい状態が続くことになります。

思うんですが行動制限をしない方策でやって行って、コロナを診ている医療従事者がどれだけ離職するかとか、国や自治体はそういう想定とかしているのでしょうか?知事も「頭下げないと入院させてもらえない」とか言ってましたが、離職者が相次いだら、頭下げたって代わりはそうそう見つからないのでは、と思います。

8/20に、あの仁坂知事も大好きな(笑)8割おじさんこと京大の西浦博教授のインタビュー記事がBuzzfeedさんに出てました。このままコロナを普通の病気みたくあつかうようになると、どうなるか。1日に2〜4万人ぐらいの報告がずっと続き、医療に負担がかかる状態がずっと続くことになる。今の医療体制では厳しい。

SNSで見てるとこの記事に批判的な意見もあるようですが、でもこの第7波を見てますと、行動制限しなければやっぱり広がる勢いは増すのでは…というのは感じてしまいます。だって、和歌山で2,000人ですよ?去年の12月ごろ、ずっと0が続いてたんですよ?そりゃ野尻技官が「宇宙的」と言うのも分かると言うもんです(ネットでさんざん突っ込まれてましたが、言葉としては「天文学的数字」とかの方が良かったと思います)。

もちろん、じゃあ行動制限したらどんだけ抑えられるのかとか、実際に検証できるわけではありませんが、それでも完全に感覚的にですが、「感染力が強いから」だけではないのでは、というのは感じてしまうところです。

さっきの西浦教授の記事はヤフーニュースにも転載されていて、ヤフコメで「緩和が進めば、それだけ自己責任の割合が高くなる」という意見が出てたのですが、たしかにその通りだと思います。で、それにより何が起こるかと考えれば、行動制限をせず、かつ感染が収まらない期間が長引けば長引くほど、おそらく自主的に行動を制限する人が増えていくのではないかという気がします。

そうなると、今までは「経済も回さなきゃ」で行動制限をしないでいたものが、感染者が減らないと行動する人が増えないので、逆に経済を回すために行動制限しなければならなくなるという、なんか本末転倒的なことが起こりかねないのでは、と思います。


と言うわけで、なんか中途半端な感じもしなくはないですが今月はこれくらいにしておきます。あとコロナで気になっているのが、8/26にCNNで出てたのですが、アメリカで400万人が後遺症により働けなくなっているのではという推計が出ているとのこと。仮に300万人とすると全米の労働力の18%に相当するそうです。日本でも感染がガンガン広がれば、いずれそういうことになるんでしょうか。

これだけまだ感染が確認されているにも関わらず、なんか「コロナはもう終わった」「乗り越えた」的な空気を感じなくもないのですが(その要因としては、一切行動制限がないというのが大きいとは思うのですが)、別にウイルスが手加減したり空気読んだりしてくれるハズもなく、実際には「コロナはもう終わった(ような感じ)」「乗り越えた(ような感じ)」でしかないんだろうなということは強く思います。

オミクロン株対応ワクチンでまたみんな一斉に接種すれば、しばらくはまたマシになるのかもしれませんが、ただま、それで終わることも無いんだろうなと思う発行人でした。それではまた来月〜

※次号は10月10日(月)発行です。

有田・海南のフリーペーパー Arikaina
発行 内河将史
http://arikaina.com
arikaina@gmail.com
〒649-0111 和歌山県海南市下津町方187-10


参考=
朝日新聞デジタル「阿波踊り出演者660人がコロナ感染 市長『主要因とは言いがたい』」
https://www.asahi.com/articles/ASQ8V729NQ8VPTLC00C.html
高知新聞「よさこいチーム、コロナ感染相次ぐ 『やれる対策、全部やったが…』 高知市役所踊り子隊も28人」
https://www.kochinews.co.jp/article/detail/588838
わかやま県政ニュース「わかやまリフレッシュプランS 『日帰り旅行』支援の開始」
http://wave.pref.wakayama.lg.jp/news/kensei/shiryo.php?sid=36576
京大附属病院ほか「災害レベルに達した新型コロナウイルス感染症拡大による医療の危機について」
https://www.kuhp.kyoto-u.ac.jp/info/pdf/20220826_01.pdf
時事ドットコム「岸田首相、就任後初のゴルフ 夫人らと夏休み満喫」
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022081600573&g=pol
産経ニュース「【コロナ直言(22)】全数把握やめた米国 関心はすでに経済に 在米医療ジャーナリスト・片瀬ケイ氏」
https://www.sankei.com/article/20220802-4IOC45MDLZNG7AP5QZYVB6IIVI/
テレ朝news「『陽性者も街に、感染数気にせず』英“全数把握”撤廃の背景と世界の対応」
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000265600.html
BuzzFeed Japan「新型コロナを『当たり前の感染症』として受け入れた時、何が起きるのか? 感染者はインフルの数倍から10倍に」
https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/covid-19-nishiura-20220819-1?bfsource=relatedmanual
Yahoo!ニュース「新型コロナを『当たり前の感染症』として受け入れた時、何が起きるのか? 感染者はインフルの数倍から10倍に(BuzzFeed Japan)」
https://news.yahoo.co.jp/articles/868d5349846de2bff0d88fadcbca014adc19fbaa
和歌山県「令和4年7月21日 新型コロナウイルス感染症発生状況説明概要」
https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/000200/d00210948.html
CNN.co.jp「コロナ後遺症で最大400万人が働けず 米調査結果」
https://www.cnn.co.jp/business/35192375.html

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