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Arikainaメールマガジン 2023/10号(2023/10/10発行)


Arikainaメールマガジン 2023/10号

皆様こんにちは、Arikaina発行人です。
今月は以下のような記事を掲載しています。

※本紙ホームページから全ての記事をご覧いただけます。
Arikainaホームページ
https://arikaina.com


▼県、職員採用試験を大幅に変更「コネ採用増えるのでは」ネットで懸念の声
https://arikaina.com/_article/202310/pref-recruit-1.html

▼「海南サクアス」オープンで大渋滞 バイパスの完成はまだ先…渋滞が慢性化する恐れも?
https://arikaina.com/_article/202310/sakuas-traffic-1.html

▼紀美野町の民家周辺でサルが出没 人がかまれる被害も
https://arikaina.com/_article/202310/kimino-monkey-1.html

▼相続のプロが、相続の疑問を解消「相続セミナー」
https://arikaina.com/_article/202310/inheritance-seminor-1.html

▼ほか記事一覧
https://arikaina.com/_article/202310/kiji-index.html


メルマガ読者の皆さんこんにちは、Arikaina発行人です。

なんか急激に冷え込んできましたが、みなさん体の調子悪くされたりしてませんでしょうか?こんだけ急激に季節が変わりますと、秋てどこいってしもたん?て感じです。

温暖化の影響なのかどうか分かりませんが、今年は和歌山でも豪雨がありましたが、すっかり熱帯地方の気候みたいになってきています。そのうち四季が二季になり、日本の風物詩も変わっていくのでしょうか。

本紙も一応情報紙ですのでイベント情報をたくさん掲載してきましたが、そのうち「秋の○○」とか「○○の秋」みたいなのもあまり言われなくなって、春秋にちなんだイベントも少なくなっていくのかもしれません。

ま、そんなこと言いながら、今月はイベントの記事はほとんどなく(苦笑)。長い記事が2本入ってます。1つ目はサクアスによる渋滞です。

地元にとっては新しい施設がにぎわうのはいいことですし歓迎すべきことなのでしょうが、あそこまで渋滞がひどいとちょっと考えものです。私はモロに地元ですが、たしかに普段から渋滞する地域ではありますが、あそこまで混むことはなかなかないです。

これだけひどくなるとサクアスに行くのをあきらめている人もいるようで、代わりに初島の「浜のうたせ」に行く方もいらっしゃるようです。あちらも人気施設ですので、相乗効果でさらに渋滞することもあるかもしれません。

それでも「えらいことつんでら」で済めばまだしも、記事でもふれましたように緊急車両の通行への影響とか事故の増加とか、大げさでなく命に関わる問題に発展する可能性もあります。

よく公共事業推進派の人たちが「命の道」なんて言い方をしますが(最近あんま聞きませんが)、特に冷水〜下津あたりの人たちにとっては、42号線は有田海南道路ができるまではまさに命の道的な道です。北へ行くにも南に行くにも、高速以外ではほぼ42号線しかありません。

和歌山というか田舎はどこでもそうだと思いますが、新規オープンのお店は最初の1か月ぐらいはどこもかなり混みあいます。2,3か月たってからが真価が問われるという感じです。

しかしサクアスは、1か月たってもまだかなりにぎわっています。さすがに先月ほどでなくても、このまま週末や祝日ごとに渋滞が続くようであれば、抜本的な対策が必要になってくるのではないでしょうか。

ネットでこうした商業施設による渋滞について調べてますと、「実質、道路を駐車場として利用しているようなものなのでは」という意見もありました。たしかにそういう見方もできると思います。特にほかに抜け道やバイパスもない地域では、施設の所有者や運営者の責任は大きいというべきではないでしょうか。

あとこの渋滞がひどくなってから周囲でよく聞いたのは「道路(有田海南道路)ができてからやれ」というもので、まあたしかにそりゃそうです。このまま渋滞がひどい状態が続きますと、「道路ができるまで営業を停止しろ」といった声が上がってくるかもしれません。あるいは「営業時間を短かくしろ」とか。

とにかく、関係ない人たちに大迷惑をかけていることには違いありません。しかし今のところこの件に関して、所有者である海南市や運営する(株)ダイナックパートナーズから何か声明のようなものが出ているわけでもありませんので、今のところ、両者ともそれほど大事とは捉えていないのかもしれません。

たしかにこの先自然解消すればそれでも通るかもしれませんが、今後もひどい渋滞がたびたび起こるようですと、温厚な田舎のおっちゃんおばちゃんと言えども、いつまでも黙っていることもないのでは、という気がします。


で、今月もう1本大きくとりあげたのは、県庁の採用試験が大幅に変更されたことについてです。

仁坂前知事が、知事時代の政策をまとめた「和歌山県政策集」という文書をホームページで公開されているのですが、これを見ますと以前から教養試験を見直したり、面接まで進む人を増やす(つまり面接で決まる比重を高くする)といったことはやっていたようです。今回の変更はその傾向をさらに推し進めた、というところでしょうか。

まあ最近は公務員と言わず、ありとあらゆるところで人手不足です。門戸を広げるのはある意味正解なのかもしれません。もちろん若い人が年々減ってるわけですから、それでなくとも新卒採用が広き門になっていくのは当然と言えば当然です。

ただ個人的にはこれだけ人手不足が叫ばれている原因は、決して若い人が減っているだけではないのではないかと思います。大きな原因は、お金の稼ぎ方が多様化していることではないでしょうか。

つまりどこかに勤めなくてもお金を稼ぐということが、どんどん一般化しているのではないかということです。ぱっと思いつくだけでもユーチューバーにインフルエンサー、いわゆるクラウドワーカー、いろいろ問題はありますが転売やせどりといった行為などなど。

特に個人輸入したり自分でつくるとかして、何か売れるものを入手できるなら物販なんかすぐにできます。それも、大してお金をかけずに。オークションやフリマサイトを使ってもいいですし、規模が大きくなってくれば、アマゾンや楽天で個人ショップを開いてもいいでしょう。こういうお金の稼ぎ方を、ひとつだけではなく複数組みあわせてやってる方もいらっしゃると思います。

かれこれ30年ほど前、私の若いころにも「フリーター」という言葉が登場し、多様な働き方みたいなのが叫ばれました。しかしフリーターはあくまで「雇ってもらう」ものであったのに対し、昨今登場しているこうしたお金の稼ぎ方は、だいたい自営業といえるようなものばかりです。

「雇ってもらう」のではなく「自分から仕事をつくっていく」というスタイルのものであり、若いころからそういう形でお金を稼いでいる(稼げている)人たちからしたら、わざわざ誰かに雇ってもらおうという気が起こらなくなるのは、むしろ自然なことだろうと思われます。

そして雇う側の方も「人が少なくても営業できる」やり方をどんどん進めているように見えます。和歌山でもスーパーをはじめ、お店でセルフ・セミセルフレジで決済することもすっかり珍しくなくなりました。今後は、おそらくAIを活用した人員の代替も進んでいくのではないかと思われます。

現場としては人を確保できなければ当然の流れでしょうが、「雇われてもそのうち要らないといわれるかもしれない」となれば、「雇ってもらおう」という人は、より少なくなっていくのではないでしょうか。

ここにオーストラリアをはじめ、日本より稼げる海外への出稼ぎも加えてもいいかもしれません。もちろん根本的には人口の減少がありますが、加えていろんな条件が重なって「雇ってもらおう」という人がどんどん減っていく、そういう負のスパイラルに陥っているように思います。

今から採用を増やそうとするのであれば、そういう背景にあわせた雇用スタイルを考えていく必要があるのではないでしょうか。具体的には、さっきあげたユーチューバーとかインフルエンサーのような、「お金を稼ぐ手段」のひとつに落とし込まれるような雇用を考えていく必要があるのではないか、と個人的には思います。

週1〜2日とか1日3〜5時間とか、そういう短時間の雇用を増やし、かつ短時間の雇用でも、フルタイムと同等の権利・時間に見合った報酬が必要になってくると思います。要は「お金の稼ぎ方が多様化した社会」では、ひとつの仕事にフルタイムで関わること自体が敬遠されると言うか、むしろリスクとみなされるようになるのではないか、ということです。

記事で最後にあげた規矩さんの言葉にもありますが、どんな仕事でも腹を決め覚悟を決めてとり組む、そうした一面がなければいくら門戸を広げ採用を増やしても、人材の質の向上を見込めず、かつ定着率も上がっていかないのではないでしょうか。そういう仕事につながらないとなればそれは同時に、仕事の質の低下を招くことにもなると思います。

県庁であれば、もともと社会のために仕事をしたいというような公務員志向で、そのための勉強を積み重ねてきたような方をを採用できれば一番いいはずです。ただそういう人たちだけで必要な人員を充足できないのであれば、待遇を確保した上で、短時間勤務の人を増やすことを考えてもいいのではないでしょうか。

今回の県のように専門知識も問わないということになりますと、もともと公務員志向の方はむしろ受験しなくなるのではないかな、とも思います。公務員試験対策を不要とすることで、一見、受験する側の都合を考えているようでいながら、実際には案外そうでもないのでは、という気もします。


と言うわけで、今月はこれくらいにしておきます。最近すっかりコロナのことにもふれなくなりましたが、定点観測で減ってはきているもののそこそこには流行ってるみたいな状況がずっと続いています。

今までのパターンからしますとしばらく静かになってから一気に増えるみたいなこともあったので、この冬どうなるかという感じです。ワクチンも無料で打てるのは今やってるのが最後になるかもしれませんので、また様子をみて打っとこうかなとも思っています。

まあしかし、今はちょっと車で走ればコンビニとかで募集広告を見かけます。もちろん雇用がないよりはあった方がいいでしょうが、ただ上でも書きましたように一方ではセルフレジみたいな省人化も進められているわけですから、これからは雇う/雇われるのも駆け引きといいますか、腹のさぐりあいみたいになっていくのかもしれません。

和歌山県庁も副業人材の募集とかやってましたが、最近、副業がちょっとブームみたいになってるのをみても、収入源を複数持つのが当たり前になっていくのかもしれません。

昔みたいな年功序列・終身雇用は、おそらくこれからは公務員ですら無くなっていくかもしれません(むしろ、個人的には無くなっていくべきだと思います)。その代わりと言いますか、個人がさまざまな仕事(お金の稼ぎ方)を経験する中で、自分にあう、やりがいや使命感をもってとり組める仕事を探したりつくっていったりするようになるのであれば、それはそれで、社会全体にとっても決して悪くない話だと思います。

単純に考えても何かが失われるのであれば、何か代わりのものをバーターとして得られなければ、世の中の活力自体なくなっていくと思いますしね。なんか今回のメルマガは話大きくなりましたが、そんなわけで仕事にやりがいを見つける若い人たちが増えればいいなと思う、もう若くはない発行人でした(爆)それではまた来月〜

※次号は11月10日発行です。

有田・海南のフリーペーパー Arikaina
発行 内河将史
https://arikaina.com
arikaina@gmail.com
〒649-0111 和歌山県海南市下津町方187-10

参考=
和歌山研究会「和歌山県政策集等について」
https://nisaka.gr.jp/desire/4485/

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