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Arikainaメールマガジン 2025/11号(2025/11/10発行)


Arikainaメールマガジン 2025/11号

皆様こんにちは、Arikaina発行人です。
今月は以下のような記事を掲載しています。

※本紙ホームページから全ての記事をご覧いただけます。
Arikainaホームページ
https://arikaina.com


▼広川町、鷹島(たかしま)を売却へ 向かいの岬にホテルを建設か
https://arikaina.com/_article/202511/takashima-1.html

▼「山の上は切ったらあかん」白馬山脈の風力発電計画、地元有志が県に要望書S
https://arikaina.com/_article/202511/windmill-1.html

▼部分的な運航停止が続く関西のドクターヘリ 次期事業者を募集するも…入札は1者のみ
https://arikaina.com/_article/202511/dr-heli-1.html

▼広川・有田川でクマ目撃情報 県では新しい管理計画を発表
https://arikaina.com/_article/202511/bear-1.html

▼ほか記事一覧
https://arikaina.com/_article/202511/kiji-index.html


メルマガ読者の皆さんこんにちは、Arikaina発行人です。

めっきり冷え込んできたと思いきやカラっとした晴れ上がりがなく、なんかすっきりしないお天気が続いています。10月は星空の見どころが多く、流星群に加えて今年はレモン彗星が見られるとのことで、私も何度かジョギングがてら水平線の見えるで狙ってみたのですが、残念ながらさっぱり見れませんでした。

今月は鷹島(たかしま)・名南風鼻(なばえのはな)の売却について、大きく取り上げました。

この件について私がはじめて知ったのは県がお知らせを載せている「わかやま県政ニュース」のページなのですが、そのタイトルが「西有田県立自然公園(名南風鼻)に宿舎事業を決定しました」というもので、まずそのタイトルにちょっとあれ?と引っかかっりました。このタイトル、なんか文章としておかしいなと感じたからです。

普通だったら「西有田県立自然公園(名南風鼻)で宿舎事業を行うことを決定しました」とかじゃないでしょうか。「決定する」というのは意志を表す動詞ですから、「何をする」とか「何をしたい」とかに続けるべきで、「事業」という名詞に続けるのは不自然です。

それに「決定しました」となっていますが、「どこが」「誰が」という主語がありません。私も日本語文法そんなに自信あるわけではありませんが、これはひと目みて「あれ?」と思いました。しかし記事を書くために調べてますと、なんでこういう書き方になったのか「ふむ」と思う部分もありました。

記事でもふれてますが、なぜこの事業を行うことになったのかについて県では「広川町から話があった」と言ってましたが、広川町では「県から話があった」と言っています。もちろん認識している時期にズレがあるだけでどちらも事実なのかもしれませんが、上の不自然なタイトルの件とあわせると、「うちからはじめたことではない」と言いたいんちゃうかと、ちょっと勘ぐってしまいたくなるわけです。

有田あたりの歴史に興味ある方ならみなさん先刻ご存知でしょうが、鷹島と言えば少し北にある苅藻島(かるもじま)と並び、明恵上人修行の地として有名な島です。両島をはじめ付近のリヤス式海岸との眺めが素晴らしいというのもいろんな方が言っているところであり、自然公園やら日本遺産やらになっています。

ちょっと調べたところ苅藻島は公有地ですが、鷹島の南の黒島は私有地だそうです。たしかに個人所有の島というのは結構あるみたいですし、記事でもふれてますように、国も去年「すべての国立公園を民間の力で活用」とか言ってるぐらいですから、島を売るとか自然公園を開発するとか自体には別に問題ないのかもしれません。

広川町では鷹島に建築物を建てるのは難しいと言ってます。しかし、だったら何で名南風鼻だけでなく鷹島も売りに出すのでしょうか。向かいにホテル建てるとして、建物も建てられない、ほとんどいじれない向かいにある島を、事業者がわざわざ購入するメリットがあるのかな?という気がします。景観、つまりホテルから眺めるだけなら別に購入する必要もないわけですし。

で、そうなると上に戻って、なぜあのタイトルになるかも何となく「ふむ」と思うわけです。つまり自分たちが主体になって売ろうとしているとか、そういう形にしない・もしくはしたくない、そのためにあの不自然な日本語になっているのではないかという気がしてくるわけです。

開発するのが難しいと分かっている島を何で売りに出すのかという点もそうですし、記事でも書きましたが前から宿泊施設を誘致しようという計画があり、県がどうやらそれに向けて営業してたっぽいことや、告知もホームページだけ、さらに2億円を越える案件なのに発表から参加表明まで20日間しかないことなど、どうも事業の進め方に不自然な点が多いように感じます。

鷹島の写真撮るために近くに行ったのですが、地元の方も知らないと言ってましたし、湯浅の湾側の人に聞いてもまったく知らないと言ってました。町では議会で決まってから地元に説明すると言ってますが、大きな事業なんですから、とりあえずそういうことを計画していると先に報告しても良さそうなもんです。広川町議会の「議会だより」を過去3年分見てみましたが、こちらでも、この件について特に記載はありませんでした。

歴史的な価値や財産というのは長い時間の積み重ね、鷹島で言えば上人が修行して、その上人を慕う人が現在にいたるまでたくさんいて、いろんな方が言ったり感じたりしてきたことで財産になっている、というものだと私は思います。そういった価値は、時間がなければつくれないもののはずです。

売却するからと言ってそれがすべて失われるというものではないのかもしれませんが、価値が損なわれたと見る人がいれば、その分実際に価値も損なわれるでしょうから、その意味ではもったいないような気もします。

長い積み重ねのある価値を損ねかねないことをするのは、行政として「あるべきようは」と言えることではないのではという気がするのですが、鷹島の石を大事にしてた上人が800年後にこうなってると聞かれたら、どう思われるでしょうか。実際に公募の結果がどうなるのか、また見ていきたいと思っています。


今月はもうひとつ、白馬の風力発電の要望書提出のことを記事にしました。実際の要望活動は印南方面までふくめてのものなのですが、県内の環境の専門家の方からいろいろお話があり、興味深いものでした。

特に野鳥の会の方のお話は、読者の方にはちょっと大げさなと思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし今まで何度も風車の審議会(環境アセスメントの審議会)を取材してきた経験から言わせていただきますと、大げさでも何でもないと思います。と言うのもだいたいああいう審議会って、事業者の説明がボロクソに批判されて終わるからです。

環境アセスメントと言うのは、ざっくり言えば要はその事業をやってほんまに大丈夫なんか?というのを審議するわけです。それに対して事業者が、調査した結果を元にかくかくしかじかで大丈夫ですみたいなことを説明するのですが、ほとんどいっつもボロクソで終わってしまい、それも特定の事業者がとかでなく、どの事業者も似たような感じです。

だいたい事業者の出してくる資料というのが何かテンプレがあるらしく、どこでも同じようなもの。環境調査ですから「大学教授」とか「環境団体の◯◯」とか専門家への意見聴取もあるんですが、それがいっつも匿名というのも、どこの事業者にも共通しています。

まあそんなんですので、審査会の方は和大の教授の方とか博物館関係の方とかが出席しているのですが、専門家から見ればかなりボロがあるように見えることが多いようです。

特に白馬はブナ林とかの貴重な自然が残っている地域であり、以前、環境アセスの審議会でも「なぜこういうところを開発しなければならないのか、さっぱり分からない」と言っていた委員がいましたが、まさにそう言えるところだと思います。最近、白馬の各計画もあんまり動きがないのですが、いずれまたどれかの環境アセス手続きが進むと思いますので、そうなったらまた取材したいと思います。


と言うわけで、今月はこれぐらいにしておきます。鷹島も白馬も、どちらにも言えると思うのは「なぜやるのか」という説明や根拠が不足しているのではということです。言い換えればそれでも開発したいと言っている人たちがいるんじゃないかということですが、特に鷹島はそれがどこの誰なのかというのは、ちょっと気になるところではあります。

あと今月は、全国的に毎日のようにニュースになっていて関心も高いと思い、クマのことも記事にしました。管理計画のことはすでにいろんなところで取り上げられていますが、実際に駆除がはじまれば、紀伊半島でもいろいろ言う人もいそうです。ただ取材した感触では、紀伊半島では駆除までいくことはまだそうはなさそうですが。

動物ではここんとこ紀美野町のサルの群れを毎号記事にしていましたが、今月もお話はうかがったのですがスペースの都合で割愛しました。ただ紀美野町のホームページでも公表されていますが、柿への被害、それも自家消費用ではなく出荷用の柿に被害が出ているようです。もう長いこと居ついているようですし、目撃情報からも数匹の群れとかでは無さそうなので、被害が広がらないか心配なところです。

クマもサルも温暖化の影響とかいろいろあるのかもしれませんが、できればもうちょっと人里離れた山奥にいてほしいもんです。クマについては、ネットで見てますと山間部に太陽光発電が増え過ぎたからではというのもありますが、ほんとにそういう影響もあるのかもしれません。

記事にも書きましたように、県も新しいクマの管理計画で森林の環境整備(=クマの生息環境改善)をうたっていますが、たしかにそういう取り組みが必要なんじゃないでしょうか。白馬の風力発電も、天然度の高い森やら保安林やらを切って風車を建てるとか言ってますが…それではまた来月〜

※次号は12月10日発行です。

有田・海南のフリーペーパー Arikaina
発行 内河将史
https://arikaina.com
arikaina@gmail.com
〒649-0111 和歌山県海南市下津町方187-10

参考=
2025年10月 スワン彗星が6等前後 - アストロアーツ
https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/14180_ph251017
わかやま県政ニュース「西有田県立自然公園(名南風鼻)に宿舎事業を決定しました」
http://wave.pref.wakayama.lg.jp/news/kensei/shiryo.php?sid=43651
明恵上人│世界遺産 栂尾山 高山寺 公式ホームページ
https://kosanji.com/myoeshonin/

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