11月20日、この発電所に関する審査会が和歌山市で開かれ、委員からは計画について「重要な自然が残る地域に近過ぎる」などと、厳しい意見が相次ぎました。 計画されている風力発電施設は「(仮称)中紀第二ウィンドファーム事業」。 全国で風力発電施設を手がける、東京のエコ・パワー(株)(以下エコ社)が事業者となっています。 今回の審査会は、環境への影響を調査する段階で行われたもの。 事前にエコ社が「環境配慮書」を提出し、それに対して大学教授らで構成する審査会が意見を述べる、という形で行われました。 当日、参加した委員は8名。 各委員からは、厳しい意見が相次ぎました。 「こうした書類は、最低でも大学院の修論レベルで書いていただかないと」 「可能性が高いとか考えられるとかの表現が多いが、こんなもの、読んどって腹が立つ以外の何ものでもない」 「(環境配慮書の)昆虫の文献調査、こんないい加減なことしてたら、私ほんまに追求しますよ」 特に相次いだのは、ブナ林など白馬山の貴重な自然に近過ぎるという意見で、委員からは「せめて『道の駅しらまの里』から上がって合流する三叉路から東はやめてほしい」との意見も出ましたが、エコ社からは明確な返答はありませんでした。 この計画は、ぶっつぶす価値がある 委員からは、計画自体の中止を求める声も挙がりました。 「口頭だが、前に『これ以上は進めません』と(エコ社は)仰っていた。まさか、こんな事になるとは思わなかった。私としては止めていただきたい」 「(白馬山の北に位置する)生石山からの景観は、名所中の名所。その中に風力発電が並ぶという景観、許すべからざる光景。私はこの1点で、この計画はぶっつぶす価値があると思っている」 審査会は13時半から約2時間にも及び、委員からの意見はほぼ、エコ社に対する厳しい内容で占められました。 審査会ではこの内容を受けて意見をまとめ、知事と有田川・日高川両町の町長に答申することになっています。 前の記事 [3]日の岬で風車が折れる事故
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