湯浅町で開催された説明会では有田地方の高校再編について、「有田市ではなく、有田郡に地域中核高校を設置するのが現実的」と説明しています。 有中・耐久を母体に有田の中核高校を
説明会は2月13日、JR湯浅駅に隣接する「湯浅えき蔵」で開催。県教委の清水博行教育企画監が、県立高校の再編について説明しました。 昨年の答申では「今後15年で2/3に」としていましたが、この日の説明では「現在ある県立高校を充実させ、可能なかぎり存続する」とし、県内の各エリアに、普通科を中心とした地域中核高校を設置するという考え方を示しました。 有田地域については「突出して人口の多い地域がなく、どこに中核高校をつくるかが難しい(清水企画監、以下カッコ内同じ)」としながらも、 「有田市ではなく、有田郡に中核高校を設置するのが現実的。有中(有田中央高校)、耐久を母体にして中核高校化することが考えられないか。当面はふたつの校舎を使い分け、子どもの数が減ったら校舎を統合することも考えていいのでは」と説明しました。 有田市の箕島高校については「現在5学級で、近い将来おそらく4学級になる。海南にも中核高校ができると考えているが、箕島が無くなると、有田の中核高校から海南までの地域に高校が無くなってしまう」として、箕島は中核高校ではなく、地域特性高校として充実させていくとしています。 清水企画監は子ども人口の推移から、令和8年位から校名をひとつにする可能性があると言及。 「今小学校5年生くらいの子の段階で、そういう話が出てくるとご理解いただきたい」とし、さらに子どもが減少すれば校舎をひとつにし、将来的には有田の高校が1つになる可能性もあると話していました。 昔は15歳で将来をイメージした 昔の卒業生と今の卒業生、活躍が違う 当日は再編のほか、県の高校教育の方針についても説明がありました。 「かつては15歳で、自分はどんな役割を担って、働きながら勉強しようとか、就職するんだからこの学科に行こうとか、そういうことをある程度イメージして進路を選択できた。ところが今はモラトリアム的に、もう4年間大学や、もう2年間専門学校に行っている」として、キャリア教育を重視する方針を示しました。 今の学生についてはさらに、「耐久でも、30年前、50年前の卒業生と今の高校生では、活躍の状況がかなり違う」とも話していました。 また高校内に、障がいを持つ子どもたちなどを対象とした『通級指導教室』を置く方針であると説明しました。 説明会では質疑応答の時間ももうけられ、参加者からは耐久の存続をのぞむ声が多く上がっていました。 清水企画監は「有田の教育の火を消すな、という気持ちは同じ。それは3校の火を消すな、とは違う、と思っている」などと話答えていました。 前の記事 [3]白馬の風車に不安の声
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