紀美野町では5月に入ってから、クマの目撃情報が相次いでいます。役場や学校がある町の中心部でも目撃されており、町では注意を呼びかけています。 山間部の多い同町ですが、5月に入ってから15日には小畑(しょうばた)、17日には動木(とどろき)と、町内でも人口の多い地域で相次いで目撃されました。動木には、同町の役場や小学校もあります。 町産業課によると今までも山間部で目撃情報はあったものの、人口の多い町中では「覚えているかぎりはじめて(同課)」とか。 町中で目撃されているのは同じ個体とみられ、大きさは1メートルほど。5月26日まで捕獲用のわなをしかけていたものの、捕まえられなかったとのことです。町では看板を立てたり、回覧板などで「食べ物を外に置かないように」と呼びかけるなど注意喚起しています。 人の多い場所での目撃情報とあって、町には「早く捕まえてほしい」といった声が寄せられているとのこと。目撃地近くの学校では、保護者が自主的に児童を送り迎えしていたとのことです。 若い個体? 居場所を探している可能性も 県立自然博物館によると、体長1メートルほどであれば子グマではないとのこと。若いクマの場合はテリトリーの争いから放浪し、人里まで降りてきている、といったことが考えられるそうです。「居場所を探している感じなのかもしれません(同館の佐々木学芸員)」 専門家「不用意に近づかないように」 顔を覚えられることも 佐々木学芸員によると、もしクマと出会っても「くれぐれも不用意に近づかないように」とのことです。 「若いクマは自分の力がよく分かっておらず、ちょっかいを出してくることがあります。写真や動画を撮ろうなどとして近づくと、クマに顔を覚えられる場合もあり危険です」 町中で出会った場合は、車や建物があれば隠れて身の安全を図るようにするべきとのことです。 また町で呼びかけている「食べ物を外に置かない」という点についても「非常に重要です。一度えさ場として認識されてしまうと、何度もやってくる可能性があります(同)」 町では目撃した場合は町役場、もしくは警察まで連絡するよう呼びかけています。 紀美野町役場産業課 TEL.073・489・5901 前の記事 [3]海南市が公聴会
[2]記事一覧へ [0]トップページへ戻る |