Arikaina 2021/6 風力発電所について話しあい
どんどん巨大化、夜眠れない…
風力発電所について、住民や議員が県の担当職員と話しあい

 有田川町〜日高川町にまたがる白馬山脈を中心に、大型の風力発電施設(以下風車)の計画が相次いでいる有田・海南地域。5月、風車が計画されている地域の住民が、県庁で担当課の職員と話しあいを行いました。

会場には県の職員のほか、町議会議員や県議会議員らも出席。健康被害や環境への影響に関する不安のほか、実際に稼動している風車の近くに住む人からは、騒音に関する被害についての報告もありました。

 話しあいが行われたのは5月19日。県庁の会議室で、約20人が参加しました。冒頭、県内で風車による被害に関する活動を続けている「風力発電の被害を考える会・わかやま」の松浦代表が、県内で起こっている被害について報告。

「風車が巨大化しており、それにつれて被害が報告される範囲も大きくなっている。最近計画されている風車はより巨大なもので、被害が大きくなるのを懸念している(松浦さん)」。

続けて白馬山脈や海南高原カントリークラブなど、巨大風車が計画されている地域の周辺住民が発言。健康被害や保安林の破壊など、不安や心配に感じていることについて話しました。

 また白馬山脈ですでに稼動している風車の近くに住む住民からは、実際に起こっている騒音被害について話がありました。

「去年から運転がはじまったが、夜眠れない。家族2人ともそう。夜間だけでも止めてほしいと要望しているが、『特別音が大きいわけではない』などと言われている」

 話しあいには、複数の政治家も参加。日高川町の町議会議員・井藤満人さんは「(白馬山脈の)白馬林道は何のために作ったのか。林業の発展、自然環境を守ると言いながら、どんどん壊されている。本末転倒だ」などとして、「(県に)現場を見てほしい」と訴えました。

県議会議員の藤本眞利子さんは「勉強していきたい」と発言していました。

 話しあいは最後に、松浦代表が知事あての申し入れ書と、風車周辺の住民からの手紙約20人分を県の職員に手渡しました。職員は「今日いただいたご意見は知事に伝えます」と話していました。

松浦代表によると有田川町・日高川町に対しても、こうした話しあいの場を持ちたいと考えているとのことです。
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