Arikaina 2021/9 有田の助産師さんが助産院をオープン
お産ができなくなる有田で、産前・産後のケア
有田の妊婦さんを強力サポート!地元の助産師さんが助産院をオープン

 県内でも年々少なくなっている、お産ができる医療機関。有田地方(有田市・有田郡)でも、年内いっぱいでお産ができる医療機関がなくなる見込みになっています。そんな中、有田市出身の助産師さんが、地元に新しく助産院をオープンしました。


宮﨑翠さん(翠助産院にて)

 助産院をオープンしたのは、有田市出身の宮﨑翠(みどり)さん。県立医大の学生時代、産科の実習が楽しくて、助産師を目指されたそうです。

「あつかう分野が多く、いろんな場面で活躍できる仕事なんだなと思ったんです。女性の一生に幅広く、トータルに関われるような仕事をしたいと思いました」県立医大を卒業後、病院勤務を経て、今年5月に「翠助産院」をオープンしました。

 助産院ではお産はあつかっていないものの、妊婦体操やソフトな手技などのママケアはもちろん、抱っこや寝かせ方などのベビーケア/質の高い授乳方法/胎児心拍の確認/発達をうながすケアの指導/ベビーマッサージの指導などのほか、リラックスケアとしてアロマトリートメントやビューティータッチセラピーなどもあつかっています。

「来院されるお母さん方と話していても感じるんですが、妊娠中から産後まで気軽に相談できることや、安産のための体づくりなど、産前・産後のケアを大事にしていきたいと考えています」


▽翠助産院
有田市宮原町東215(有田市福祉館なごみ2F)
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駐車場有
(月)〜(金)9時〜17時
完全予約制
TEL.050・8881・5973
(電話は(月)〜(金)の9時〜20時受付)

有田でのお産、可能性を検討
助産師さんが救急隊に講習も

 宮﨑さんは、有田地域でお産ができる医療機関がなくなることについては、「お産で病院に搬送することになった場合、一番近い病院でも医大病院や日赤病院、ひだか病院になります。有田は搬送に時間がかかる地域になってしまっていて、これは大きな問題です」と話しています。

助産院でのお産のあつかいについても、今のところはスタッフの確保など課題はあるものの、お産をあつかっている田辺市の助産院で研修するなど、実現の可能性も検討しているとのことです。

 また宮﨑さんは有田市の消防と協力し、10月に救急隊向けにお産に関するセミナーを開催することになったそうです。「お産ができる医療機関がなくなることで、自宅で産まれてしまうなど、お産の救急が増える可能性があります。消防の方からも『ぜひ』と言われました」今後も、定期的にセミナーを開催する予定とのことです。
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