旧金屋町・明恵上人の生誕地に隣接する「歓喜寺(かんぎじ)」では、江戸時代に建てられた「上品堂(じょうぼんどう)」の修繕費用を集めるため、クラウドファンティングを開始しました。5月末まで受け付けています。 歓喜寺の石井美佳住職によると、同寺は寛和2年(986年)に、「往生要集」で知られる僧・源信が開いたと伝えられています。「地蔵菩薩坐像」と「阿弥陀如来坐像」が国の重要文化財に指定されているほか、「上品堂」「中品堂(ちゅうぼんどう)」「下品堂(げぼんどう)」という、3つのお堂が伝わっています。クラウドファンディングサイトに寄せられている西山厚さん(帝塚山大学客員教授)の文によるとこれらのお堂は、人は上品・中品・下品に分けられ、さらにそれぞれ上生・中生・下生の9つのクラスに分けられ、どのクラスの人でも阿弥陀仏は救ってくださるーーそうした考えにもとづくものとのことです。 西山さんによると上品堂・中品堂・下品堂とそろっているのは、全国でも東京にある「九品寺」と歓喜寺だけとみられ、大変貴重なものとのことです。 しかし石井住職によるとお堂は老朽化が進んでおり、特に上品堂はひとつだけ山の上の方にあることもあって「壁もはがれてきていて、中に入るのも危ないような状態(同住職)」とか。西山さんの後押しもあり、クラウドファンディングにチャレンジすることを決めたそうです。 目標額は500万円。返礼品には、限定御朱印やみかんセットなどが用意されています。
▽クラウドファンディングサイト
▽問い合わせ= 参考=クラウドファンディング READYFOR「歓喜寺|全国的にも貴重な建物、上品堂が倒壊の危機。修繕にご支援を(歓喜寺 石井美佳 2024/04/08 公開)」(https://readyfor.jp/projects/kangiji_arida)/文化庁広報誌 ぶんかる「夏の暑さも吹き飛ばす,これぞ地獄 これぞ極楽往生 1000年忌特別展 源信 地獄・極楽への扉」(https://www.bunka.go.jp/prmagazine/rensai/bunkazai/bunkazai_039.html)/有田川町「歓喜寺(国指定重要文化財)」(https://www.town.aridagawa.lg.jp/top/kakuka/kanaya/7/2/3/3/3347.html)/コトバンク「九品(くほん)とは? 意味や使い方」(https://kotobank.jp/word/%E4%B9%9D%E5%93%81-55909)
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