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Arikainaメールマガジン 2020/9号(2020/9/10発行)


Arikainaメールマガジン 2020/9号


皆様こんにちは、Arikaina発行人です。
今月は以下のような記事を掲載しています。

※本紙ホームページから全ての記事をご覧いただけます。
Arikainaホームページ
https://arikaina.com


▼有田地域を医療の谷間にしないで 1市3町が知事に意見書を提出
https://arikaina.com/_article/202009/arida-medical-1.html

▼県がホームページで「自粛要請レベルの引き上げ基準」を掲載開始…するものの、中身は「◯か×」だけ
https://arikaina.com/_article/202009/level-1.html

▼県立の全日制高校 今後15年で2/3に
https://arikaina.com/_article/202009/high-school-1.html

▼「手口全部教えます」全国市民オンブズマン連絡会議
https://arikaina.com/_article/202009/ombudsman-1.html


メルマガ読者の皆さんこんにちは、Arikaina発行人です。
9月に入ってすこし感染も落ちついてきた感じがありますが、とりあえず、今月もお店やイベント情報は極力控える紙面構成です。ただイベントとかはすっかりオンライン化の流れができてきて、とりあげやすくなったなあと感じています。



有田の医療は他のことで知りあった方から連絡いただいたのですが、調べてみると、たしかに有田だけなぜ?という感じはありました。

個人的には、有田広域での中核病院経営を考えるべきではないかと思います。現状でも有田市に近い湯浅や吉備をはじめ、近隣の町の方も、日常的に有田市立病院を利用されているはずです。

ただ取材してきて感じるのですが、有田地方はどうもこの「広域で何かやる」というのがあんまりうまくありません。ごみ処理場もいろいろもめたあげく1市3町とはちがう枠組みでやってますし、今回記事にはしなったのですがスマホアプリ「menu」の企画も、有田市・広川が湯浅・有田川に声をかけたものの、結局1市1町で実施しています。

そもそも個人的には、平成の大合併で合併しておくべきだったと思っています。私は有田の人間ではありませんが、有田の人は和歌山人という以前に「有田人」という意識が強いと思います。

今テレビとかネットで天気予報をみると、和歌山県内でどこが雨・どこが晴れとか出てくる画面で「有田」が出てくることが多いですが、あれも有田の人たちが放送局とかに要望してそうなったものです。ぶっちゃけ和歌山市とか御坊の天気が分かれば実用的にはそんなに差はないと思いますが、有田人的には「有田」がないのはけしからん、ということだったのだろうと思います。

昔から有田川を中心に河口から山間部まで人がくらし、「有田の谷でひとつ」という意識は今でも強いものがあると思います。そもそも地名からしても、海南なんかは「海草郡の南」ですが、有田は大昔は在田と書き、古代にまでさかのぼれる由緒ある地名です。

平成の大合併の時も合併をのぞむ声は多かったものの、実現はしませんでした。しかしこれから何かにつけてこの医療のような問題、つまり「どれくらいの人口で、どれくらいの体制をととのえるか」が出てくるはずです。

国や県でうまいこと配慮してくれればいいですが、今回のように「有田だけゼロ」みたいなことが出てきたときは、地元でなんとかせんとあかんようになります。その時に自治体同士の連携がいまいちとなると、打てる手もどんどん絞られていくことになります。それでなくてもいろんな面で先細っているのに、です。

なぜうまく連携できないのか。歴史が古いがゆえに地域内の対抗意識が強いとか、まあいろいろあるとは思います。ただそれでも何かにつけ連携していく方向を目指していかないと、困ることが多くなっていくように思います。

ただ今回の「考える会」でも天気予報でもそうですが、有田の人たちがこうやって声をあげること、これ自体はすばらしいことだと思います。特に田舎の方で、地域の「誇りの空洞化」みたいなことが言われて久しいですが、少なくとも有田では、そんなことは無縁にように私は感じています。



ここんとこまた落ちついてきたコロナですが、これから寒くなるにつれまた流行するかもというのは、多くの方が危惧しているところだろうと思います。ウイルスは、基本的にはインフルみたく寒く乾燥する時期の方が感染しやすくなる、みたいです。つってもこの猛暑の中でもあれだけ感染が広がっていたわけですので、どうなるのか分かりませんが…

インフルのこともあちこち電話して聞いてみたのですが、記事にしましたように、まだ今んとこ国から具体的な方針とかは来ておらず、ワクチンの供給も昨年の使用量よりちょびっと多いだけ。まあ今年はそこかしこで感染対策してるので、例年ほどには流行らないのではという気もするのですが、もし流行してコロナとダブルパンチになってしまった場合、ほんとに混乱することになってしまうと思います。

私も今年は受診しとこうかなと思っていたのですが、なんか調べてると65歳以下で基礎疾患のない人なら受けなくてもいいとか、いや受けるべきだとか、お医者さんによってもいろいろ意見が分かれてて、どうすりゃいいのって感じです。

まあインフルがさほどでなく済んだとしても、コロナの方がかなり流行してしまうと、それだけでも大変なことになりそうですが。GoToとか蘇えりとかで夏の間も人の往来はそこそこにあったので、この前の田辺のように、また流行り出す素地は十分あるんじゃないかという気がしています。

あと、この夏見てて思ったのですが、ああやって行政が「旅行に行きましょう!」とやったことで、別に旅行でなくても「あ、まあ別に普通にしてていいんだ」みたいな緩みを誘発してるんじゃないでしょうか(別に裏付ける数字があるわけでも何でもなく、単なる個人的な感想ですが)。

ネットメディアやらSNSでも「感染者数に一喜一憂するのはもう終わった」だの「必要以上に怖がることはない」だの、しまいには「カゼといっしょ」みたいな、南米の某大統領が言ってた(そして感染した)みたいなのもマジ最近見かけるようになっています。

さらにしまいには、「牛丼屋はすいているが、高級料理店は人が入っている(どうも低所得者層が過度に恐れ過ぎ、みたいなことを言いたいらしい)」みたいな、なんかもうよく分からないものまで、それも結構識者とか言われてるような人が言ってるのもみかけました。

あと、またぞろ「正しく怖がりましょう」みたいな、正しい知識があれば◯◯してもいい(んだよね)みたいな、春先によくあった言説も、ちょろっと感染が落ちつくとまたぞろぞろと見かけるようになってきています。

そもそも「正しく〜」とか言ったって、このウイルスはまだまだ分からないことが多く、中国ではじまってからもう1年近くなっても、最近でも再感染がどうの、後遺症がどうのみたいな、新しい知見が出てきています。それもだいたい、人間にとって悪いことばっかり。

そんなまだよく分からないものに対して、何をどうしたら「正しい」とか「正しくない」とか分かるのでしょうか?まだよく分からないのであれば、むしろ、必要以上に怖がるくらいでちょうどいいのではないでしょうか。

思い起こせば2月13日、湯浅で県内初の感染者が出たころ、あの頃はほんとに慎重に慎重にでした。それがだんだん感染者が増え、今じゃもう東京で100人とか聞いたら「今日は少ないな」みたくなってる中で、国も県も「旅行に行きましょう!」キャンペーン。そんな中で、世間がどんどん「ま、ええか」「ま、大丈夫やろ」モードに入っていったとしても、なんら不思議ではありません(あくまで私個人の感想であり、アンケートとかとったわけでも何でもありませんが)。

チャップリンの映画「殺人狂時代」で、「一人殺せば犯罪だが、百人殺せば英雄なのか」という有名な台詞がありますが、ほんとそんな感じで、1人2人感染者が出ていたころは感染広げないためがんばろうとかだったのが、どんどん増えるともう感染者が出るのが当たり前になってそれに慣れてしまい、できるだけ普通にする(してもいい)みたくなってきてしまっているのではないでしょうか。

もしそうなってるとしたら怖いのは、次に流行した時です。ま、ええか、大丈夫やろ、が多ければ多いほど、どんどん広がりやすくなるはずです。本来なら政治や行政はそういう気運や風潮を戒めるべきはずなのですが、「旅行に(以下略)

まあ経済のことも分かりますが、今回これで少し観光業が持ちなおしたとして、コロナがこれからもし3年5年、あるいはもっと長期化したしたらどうするつもりなのでしょうか?ずっと「旅行に(以下略)」をやり続けるのでしょうか?

先日、アメリカのハンバーガーチェーン「バーガーキング」が「New Restaurant Designs for Enhanced Guest Experience in COVID World(やや意訳:コロナ禍でもお客様に快適に過ごしていただく、新しいお店のデザイン)」を発表したというニュースを見ました(*1)。バーガーキングは日本ではあまりなじみがありませんが、アメリカやヨーロッパではかなり大手のチェーンみたいです。

要はドライブスルーを広くとって快適にしたり、ネット注文専用の持ち帰りスペースをもうけたりといったことなのですが、こういうコロナ禍でも持続的に成長していこうという試みが、これからどんどん出てくるのではないでしょうか。でないと長期化した場合に続けていかれなくなりますし、ワクチンがうまくいかないとか、長期化することも十分考えておかないといけないはずです。

「旅行に(以下略)」は、そういう視点・工夫・智恵、なんでもいいですが、この事態でも前向きになにか創造していこうという、そういうものがなんにもありません。ただただ従来通りの枠組みで一時的に持ちなおすだけであり、バーターとして感染リスクも上げています。もっとも、仁坂知事はご自分でご自分のことを「想像力がある」と仰ってますので(*2)、当然、長期化した場合のことも想像しておられると想像しますので、なんかしら創造されるのではないかと、期待して見ておきたいと思います。



さて、今月はすこし長くなりましたがこれぐらいにしておきます。先日はロシアでワクチンが本格的にはじまりましたし、トランプさんも、アメリカのワクチンがはやくなるかもしれないみたく言ってます。どれか1つでもうまくいって早く収束してほしいとほんとにほんとに思いますが、現実には失敗するとか、ここはうまくいったけどこっちがあかんかったとか、そういうのも考えとかないといけません。

ただ、いつ終わんのか…というのと同時に、バーガーキングさんみたいなのもどんどん出てくるはです。不謹慎かもしれませんが、ある意味、いろんな意味でチャンスでもあるでしょう(それぐらい思わないとやってらんない、というのもふくめて)。とりあえずはできるだけ自粛して、内にいて策(なんの)を練って冬を越そうと思う低所得者層でした(笑)。それではまた来月〜

(*1)Burger King® Unveils New Restaurant Designs for Enhanced Guest Experience in COVID World | Business Wire
https://www.businesswire.com/news/home/20200903005182/en/Burger-King%C2%AE-Unveils-New-Restaurant-Designs-Enhanced

(*2)和歌山県庁メールマガジン「わかやま通信」バックナンバー 令和2年9月4日| 和歌山県ホームページ
http://wave.pref.wakayama.lg.jp/prefg/000200/mailmagaform/backnumber/r020904.html

※次号は10/10(土)発行予定です。

有田・海南のフリーペーパー Arikaina
発行 内河将史
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